Orange ball 3【青峰大輝】

９０話 ページ31

「忘れ物ないね〜？」







汗びっしょりのユニフォームを


丁寧に畳んでしまう









柴山「どーしたの？」


『え？』


柴山「なんかそわそわしてない？」


『あ、いや…』









大輝が来ていたことに驚いたのと


帰っちゃう前に会いたいと思ったから









柴山「もしかして…来てた？」


『！！』


柴山「ぶちょー！Aアレ来てたみたいです！」


『…はぁ！？』


「え、何で早く言わないの！待ってるからトイレ行ってきなよ！」


『あ、え、は、はい…！？』









　



来てたって…そっち！？


(女の子の日のことです、、
わかりづらくてごめんなさいby作者)



まあいいや、ここを抜け出す口実ができた








　









『はっ、はっ、はっ…』









てかこんな人混み



探し出せるわけ…









あ、スマホ…はカバンだ









　









とりあえず外に出てみたけど


あたりを見渡してもそれらしき姿はない


だめか…









　









　






「A」









　









パっ









　









『あっ…』









　









「久しぶり」









　









『萌音ちゃん＿＿＿＿＿＿』









川口「優勝おめでとう」



『で、でも萌音ちゃんたちいなかったし…』



川口「やっと戦えるね」









　









ゾクッ









　






『うん…！』



川口「あのね、私『ずっと…喋りたかった…！！』


『夜バス、行かなくなってごめんね

いつも目そらして手ごめんね！

それから、それから＿＿＿＿＿』









言いたかったことがたくさんあったはずなのに


いざ会うと言葉がうまく出てこない







　







川口「A落ち着いて(笑)




私もずっと話したかったよ」




『…え』



川口「でも突然夜バス来なくなって

中学も離れて、なんか気まづくなっちゃって

私何かしちゃったかなって…」




『違う！私が、私がいけないの…！

私が弱かったから…うぅ…ごめんねぇ…っ』




川口「ちょっ、何で泣いてるの…！」


『萌音ちゃん…すきぃ…！！』








　






あのころと変わらない優しくて


同い年だけどお姉ちゃんみたいな萌音ちゃん









川口「私も好きだよ






でもそれは私じゃなくて大輝に言ってあげなよ」




『…え？』



川口「え？」



『なんで…』









　









萌音ちゃんだって大輝のこと…









　









川口「…あれ？」

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