なまいき注意報。【宮侑】

１０話 ページ11

ｺｸｯ









小さくうなずく先輩









そして俺もなぜか









　









侑「〜っ/////」









　









電車でお互い顔真っ赤にして見つめ合う2人



ここの路線はあんま使う人おらんくて



この時間たまたま俺らしかいなかったからよかったものの…



なんやこの状況はーーーーーーー！？









　









『は、早く下りないから閉まっちゃったよ…』


侑「…次で降りればええ」


『そ、そう…』





　









　









まだ恥ずかしそうに喋る先輩









な、なんやこの可愛い生き物は









　









侑「先輩」



『な、に』



侑「俺が先輩のこと“A”って呼んだから
そんなに顔真っ赤にしてるん？」







　






　









座ってる先輩の目の前に立ち

自分の両手の間に先輩を入れるようにして

背もたれのところに壁ドン的な感じで手をつく

少し腰を曲げる形になって

先輩との距離がｸﾞｯと縮まる









　








『ちょ、近いから…』


侑「答えてや」


『…さっき言った通りよ』


侑「もっかい頭から言うて」


『何で言わなきゃいけないのよ』


侑「俺が聞きたいんや」


『っ…』









　









真っ白な先輩の肌が


リンゴみたいに真っ赤になっとる


あぁ









　









　









たまらんなぁ









　









　






　









　









『調子乗んな！！！』





ﾊﾞｺｯ




侑「あだっ！？」






　






手に持っていた単語帳で

容赦なく俺の顔叩いてきた









　









『わっ、ごめ…』









　









叩いといて謝るんかこの人は









侑「ぷはは。やっぱ先輩いじるんは楽しいなぁ」


『はぁ？信じらんない』


侑「怒った顔も可愛いなぁ」


『っ、生意気！！』









　









　









何やろなぁ



何て言うんやろなぁ



この何でもない時間が



先輩と二人きりの時間が









　









　









　









　









たまらなく愛おしい









　









　









　









やっぱ俺









　









　









先輩のことが好きなんやなぁ









　









笑った顔も


怒った顔も


楽しそうな顔も


真剣な顔も









　









そんで







まだ見たことない顔も









　









もっと見たい




もっとさせたい









　









俺だけのもんにしたい

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