8話 ページ9
1年生を待っている間は短かったが、Aは自分の顔をチラチラと生徒達に見られ、噂をされているのを感じ取っていた
さすがに世界最強魔女とバレたわけではないだろう
そう判断した時、大広間の扉から不安げな新入生達がマクゴナガルに連れられて入ってきた
Aはその列に目を走らせ一生懸命彼を探した
赤ちゃんの時でさえ、リリーとそっくりな瞳を持っていた彼を
｢………！｣
見つけた、というより自然と目に入ってきた、の方が正しい
一生懸命探すまでもなかった
7年間同じ学校で過ごしたジェームズにそっくりな彼を、ジェームズの見慣れたAの目が見過ごすはずがないのだ
それほどまでくしゃくしゃした髪や丸い眼鏡はジェームズにそっくりで、しかしなんとも言えない不安そうな表情やぎこちない笑みは決してジェームズにはなかったものだから、それに関してはとても新鮮だった
でもやはり瞳はあの時と同じように綺麗なエメラルドグリーンでAは思わず見入ってしまった
そして一瞬だが、確かにハリーと目が合った
その目は本当にリリーとそっくりでAはなんとも言えない悲しみがこみ上げてきた
その悲しみを押さえつけて、Aはハリーの方を向いて優しく微笑んだ
するとハリーもAに向かってぎこちなくだが、ゆっくりと笑った
｢……笑い方もリリー似なのね｣
もちろんリリーがぎこちない笑みだったわけではなく、落ち着いた雰囲気の歯をあまり見せない笑い方はリリー似だった
第一、今のハリーの様な笑い方のジェームズなんて想像できない
そんなことをAが考えているうちに気がついたらハリーは前で組み分け帽子の話をしているマクゴナガルの方を向いていた
Aは自分のかつての組み分けをなんとなく思い出しながら1番に呼ばれた女の子を眺めていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 442人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「子世代」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ターコイズ(プロフ) - ミルクレープさん» むしろめちゃくちゃ怒ってんじゃねーのって思いますよね (2018年10月20日 14時) (
レス) id: 1341dc0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ - 確かに普段凄い形相でおこる人が静かだったら怖いねww (2018年10月16日 23時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - にくまんさん» コメントありがとうございます。4日ってかなりハイペースですね。お疲れ様です。私もシリウスとの再開楽しみです！まだ全然考えていないのですが…。 (2017年12月6日 1時) (レス) id: 1341dc0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - チョコさん» コメントありがとうございます！子世代も長くなりますがよろしくお願いします。 (2017年12月6日 1時) (レス) id: 1341dc0cf7 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん(プロフ) - ここ４日ぐらいで、最初から読み進めました！シリウスとの再開がたのしみです！ (2017年11月14日 13時) (レス) id: c5a7976f82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ターコイズ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Namida/
作成日時：2017年4月4日 12時
