其の百七話 ページ13
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翌朝になり、彼____榎本Aは意識を失った。私に「困ったら俺のデスクの引き出しを開けろ」とだけ言い残して。
与謝野でも治せない手のものらしく、手の施しようがない為ずっと傍に居て汗を拭いている。
時々、ぱちりと目を開けはしないかと頬を摘んだりして。
バンッ
敦「社長とAが襲われたって本当ですか！？うわああA眠ってるうわあああ！！」
「落ち着け」
入ってくるなり、眠っているAを見て騒ぐ中島
先程太宰も同じ反応をした。否、叫びながら膝から崩れ落ちた。
国木田「あぁ、一命は取り留めたが意識不明、与謝野女医でも治せんらしい」
聞いているのか否か、国木田は騒ぎ続ける中島の頭を殴って黙らせた。
太宰「聞き込みしてきたよ」
いつもの調子に戻った太宰が数分前に出かけたが、今戻ってきたようだ。
何処へ行ったかと思えば聞き込みらしい。
話には聞いていたが、矢張りここ最近似た暗殺事件が頻発していると。
路地裏で異能者が夜襲を受ける、といったもので既に死者も何人か出ている。
「犯人は正体不明の異能を使い、仮面を被っている」
ひらりと袖から小さな紙を出し、太宰に渡す。
「そして、次に狙われるのはポートマフィアの首領、森鴎外だ」
太宰「…！成程…街で'異能者殺し'が大活躍して一番困るのはポートマフィアだ。その首領がAと同じように倒れ、私達と衝突すれば…」
敦「異能者殺しとしては、万々歳…」
太宰「これには｢マフィアと潰しあったらお前ら殴る｣って書いてるから多分その線で合ってるよ」
「他にも数枚同じ様なものが入っている。それと、榎本自身が用意した銃も一緒に」
乱歩「戦力が欲しいならその銃を、か。彼も莫迦だね」
与謝野「誰も撃てやしないじゃないか」
判っていて用意した、という事か。
太宰「彼らにもこの事を報せれば大きな戦力にも情報源にもなるのだけど…」
乱歩「それぞれが一人の気を引き伝えろ。そう書いてるんだろう？」
太宰「その通りです、乱歩さん。凡ての紙に書いてある事を合わせれば…」
国木田「敵の情報も凡て判る？」
敦「でも紙足りなく無いですか？まさかそこまで辿り着けてないんじゃ…」
太宰「いや…辿り着いている筈だよ」
「…太宰なら直ぐに判る。榎本の口癖だ」
お前は太宰をどこまで買っているのだ？
全く…他の者も頼れと云わねばならんな…
終わり
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冷たい人 - 面白いです！！！めちゃ大好きです！ (2023年4月17日 22時) (
レス) @page13 id: 26c600857a (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - とても面白いです！でもこれで終わりですか？続きが読みたいです！ (2018年4月8日 0時) (レス) id: 0d4948deb3 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ - 最初から読ませてもらっています！これで終わりですか？続きがきになるので、更新待ってます！ (2018年2月4日 22時) (レス) id: d334659998 (このIDを非表示/違反報告)
Dear(プロフ) - 栗さん» 返信遅くなりましたすみません！ありがとうございます！頑張ります！ (2017年7月3日 21時) (レス) id: fdc14bf096 (このIDを非表示/違反報告)
栗 - 楽しく読ませてもらってます。これからも更新頑張ってください！ (2017年6月23日 3時) (レス) id: 6d58c9b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Dear | 作成日時：2017年4月19日 21時
