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第9話 ページ10

Aside




『綺麗……』



手渡された姫檜扇をみると、白い花弁に少しだけ淡い桃色が混ざっていて甘美な雰囲気を醸し出している。





緑香「おっと、これで終わりじゃあないよ。これからが本番だ。」


『確か、妖気を吹き込むんでしたっけ…でも、私妖気の吹き込み方とか分からなくって』


緑香「大丈夫さ。基本的には生まれたばかりの妖の妖気を吹き込むんだから、妖気は自分で吹き込めなくていいのさ」


『では私はどうすれば?』


緑香「そうだねぇ、普通にしててくれて構わないよ」


『分かりました』




緑香さんは優しく微笑み、私の頭に手をかざした。

するとたちまち白い光が溢れ出て、そのまま姫檜扇の葉に吸い込まれていく。




緑香「はい、終わったよ。めまいとか大丈夫かい?」


『はい、大丈夫です!どうもありがとうございました』


緑香「一応15枚くらい作っておいたけど、足りそう?」


『足りると思います!』


緑香「じゃ、必要になったりしたらまた来ておくれよ」


『はい!』


翠瓏「じゃあ次は俺の」


緑香「そうだ青淋、アヅサアイの葉は足りてるかい?」


青淋「あぁ」


『アヅサアイ?青淋さんの葉は紫陽花ではないんですか?』


緑香「紫陽花は中国の招賢寺にあった花の名前でねぇ、青淋の花は日本に生えてるものなんだよ」


『そうなんですか!』


緑香「ま、基本的には紫陽花として通ってるし翠瓏が間違えるのも無理はないよ」


翠瓏「んー、まあな…」


緑香「まぁまぁ、そう悔しそうになさんな」


翠瓏「別に悔しくねえし…!」




そういうと翠瓏さんはくるっと回って緑香さんに背を向け、少しばかり私の方を見た。



翠瓏「ほら、次のとこ行くぞ!」


緑香「あらあら、霞草の葉はもういいのかねぇ」


『すみません、では失礼します』


緑香「あぁ。また来ておくれよ」


『はい、また来ますね!』




そして私と翠瓏さんは街へと歩き出した。

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設定タグ:妖怪 , 半妖 , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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十眠蜂九(プロフ) - こんにちは( ´∀`)σ)∀`) (2017年12月19日 22時) (レス) id: 4998cd34df (このIDを非表示/違反報告)
ちさてぃ - (‘*‘) (2017年5月30日 20時) (レス) id: 4998cd34df (このIDを非表示/違反報告)
御伽(プロフ) - 新キャラ出ました!雨竹 葵(アマタケ アオイ)君です!白黒なのに葵という名前の意味は次回...! あと更新が非常に遅くなってすみません!完結も更新停止もしてませんからねー!! (2017年2月12日 14時) (レス) id: db9f641ea5 (このIDを非表示/違反報告)
ちさてぃ(プロフ) - 御伽さん» なるなる (2016年10月29日 19時) (レス) id: 4998cd34df (このIDを非表示/違反報告)
御伽(プロフ) - ちさてぃさん» あのね、元々アナログで描いてたのを線画輸出して修正して色付けて編集してってしただけだからそんなに時間かからなかったの (2016年10月28日 23時) (レス) id: db9f641ea5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冰鬆葉 | 作成日時:2016年7月25日 19時

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