憧れのお前に会えて…２【BANANAFISH】【男主】 (ページ19)

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65話ページ19

A side

俺が起きたのはあの倒れた日から数日がたっていた。

今ロングアイランドに向かうためにフェリーに乗っている。

『ねぇ。ショーター？』

「なんだ？」

海を眺めながらショーターに話しかけた。

『俺さーっ…どんどん寿命が縮まってんのわかってんだよなぁ…』

「あぁ。」

『けどここで引き返したら死ぬまで後悔すると思うんだよ。』

「お前ならそう言うと思ったぜ。ほんとにカッコイイ野郎だ。ほんとにアッシュに似てるな…」

『日本に勇気は一瞬後悔は一生って言葉があるんだ。

例えば大切な人が襲われている。が助けに行ったら自分が死んでしまうかもしれない。そこで助けに行こうという勇気は一瞬だけど大切な人が死んでしまったら一生後悔するだろ？そういう意味。

俺にとってお前らは大切なんだ。俺のクソみたいなこの人生に光を差し込んでくれたのはショーターたちなんだよ。だから俺はお前らを見捨てて日本に帰るなんてことは無理なんだ。』

「そうだな…」

さっきから視線を感じる…

その視線が一瞬殺気に変わった。

俺は後ろに振り返った。

『誰もいない…』

このままロングアイランドに行ったらダメだ。

『ショーター､アッシュを探そう。』

ショーターとアッシュを探し始めると向こうも俺らを探していたみたいだ。

『アッシュさっきから視線を感じるんだ…』

「俺も同じだ…

引き返そう。」

引き返して俺らは図書館に来ていた。

「Aは行かないのか？」

『あぁ。調べたいものがあるから…』

先程英ちゃんとショーターがホットドッグを買いに出かけたばかりで…

『なんか似てる物があった気がするんだ…』

「まぁあんま追い込むなよ。」

アッシュが俺の左肩を軽く叩く。

『い"ぃっ！！』

ユーシスに噛まれたところにヒットし痛みが走る。

「は？

そおえば帰ってきてからずっとお前アンダー来てるよな…

ちょっと来い。」

そう言って連れてこられたのはトイレ。

「脱げ。」

『なんもないって～ww』

いっこうに脱ごうとしない俺に対してアッシュは眉間に皺を寄せている。

いきなりアンダーをめくられた。

顕になった紅い跡とえぐれた噛み跡。

「おいっ！！なんだこれは!!」

『蚊に刺されただけだよ。』

「ふざけるな。」

『何もされてないって。』

そう言ってもアッシュは納得してくれない…

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