憧れのお前に会えて…２【BANANAFISH】【男主】 (ページ2)

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48話ページ2

A side

兄さんの顔から雫が零れ落ちる…

泣いているのに…

笑っている。

血飛沫を上げ兄さんは俺の上に倒れ込んだ。

『にいっ､さん？

兄さんっ!!

ねえっ!!』

ふつふつと煮上がる何かを感じた。

これはなんだ。

これは怒り？

怒りなのか。

そうなのか…

俺は今あのあのクソ野郎(親父)に怒っているのか…

『ごめんね兄さん…兄さんの仇は絶対に俺が打つよ…』(ﾎﾞｿｯ)

俺の上からそっと兄さんをどかし手に持っていたナイフを強く握り締め俺はクソ野郎(親父)に向かって投げた。

ガラス張りじゃなくて良かった。

俺の投げたナイフはアイツの頬をかすり後ろの壁に刺さった。

『覚えとけよ。絶対にお前を殺してやる。』

ここでは殺さない。

もっと俺の方が上だって思わせるような場面で殺さないと。

瞬間俺は地面に押さえつけられ

兄さんの傍には茶髪の奴がよった。

『やめろっ!!離せっ！！兄さんに触るなっ!!』

「凄いぞ！！1発で死ねるように静脈動脈を掻っ切ってる！！」

その汚い手で兄さんに触るな！！

2人がかりで押さえつけられているため力では到底適わない。

くそっ！！

『どこに連れていくんだっ！！離せっ!!離せよっ!!』

「連れて行け。」

『兄さんっ!!兄さんっ！！』

俺の目からは生暖かいものが零れ落ちていた。