無意識の幼馴染み (ページ2)

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２．ページ2

山崎side

山崎「おはよう～。」

古謝「おはよう。今日も行ってきたん？」

彼は、私のバイト先の喫茶店店長。古謝那伊留。

幼馴染みみたいなもん。

山崎「うん。何の反応も無かったけどね。」

古謝「あんまり無理すんなよ。」

山崎「無理なんかしてへんよ。私が行きたいから行ってんの。」

古謝「そうか。」

山崎「さっきから何してんの？」

机の上には、何枚かの領収書が広がっている。

それをじっと見ている古謝。

古謝「これ、常連さんのツケの分なんやけど、まだ払ってもらってないねん。」

あれ、領収書って払った人に渡すやつじゃなかった？

なぜツケのお客さんに領収書を渡してしまうのか。

山崎「まだ払ってないんやったら、渡したらあかんやん。」

古謝「そっか。渡してもうた。」

山崎「もう～。絶対払った気になってんで、おっちゃん達。」

古謝「まあまた言うて払ってもらうわ。モーニングの準備手伝って。」

山崎「はーい。」

こんなユルい感じで成り立っている喫茶店、大丈夫なんやろうか。

そんな今更な疑問を持ちながら、モーニング用のゆで卵を作っていると、ドアに付いているベルが忙しく鳴った。

朝田「おはようございます！！」

肩で息をしながら来た彼は、朝田淳弥。

大学生で、半年前ぐらいから私と同じくバイトをしている。

古謝「おー淳弥。」

朝田「古謝くん、セーフ！？」

古謝「ギリセーフ。」

朝田「良かった～！！」

いつもは、私と同じぐらいに出勤してくるのに、今日は珍しくギリギリだった。