追加エピソード3 ページ45
ただ今、銃兎さんの家にお邪魔して、ソファに座っている。隣には銃兎さんが。…ここに座るのは何度目だろうか。
「あの男は元彼ですか?」
「は、はい、そうです。」
やはり銃兎さんの機嫌は悪いままだ。
「何を話してたんです?」
「えっと…道で偶然会って、一緒に飲みに行こうって誘われたんです。断ってもしつこくて、連絡先交換しようって言われたので、それで帰れるなら…と応じようとした時に左馬刻さんが割って入ってくれたんです。」
はぁ〜〜〜、と銃兎さんは大きな溜息を吐いた。
「貴女は無防備すぎるんですよ!連絡先を交換したら嫌でも関係が続いてしまうでしょう!大抵の男はそれが狙いなんです!」
返す言葉もない。
「うぅ、ごめんなさい…。」
「そういうのは無視しておけばいいんですよ。…それとも、Aさんもその気だったんですか?」
「な、何言ってるんですか!?そんな訳無いです!!」
大慌てで否定する。好きなのは銃兎さんだけだ。
「本当でしょうか…。では、証明してください。」
「えっ?」
「Aさんが私のことを本当に好きなのか証明してください。」
さっきの機嫌の悪さから一変、最早面白がっている。
「しょ、証明って言ったって…。」
銃兎さんは悪い顔で笑ったままだ。
それならば!と咄嗟に思いついた行動に出る。
ギュッと銃兎さんの手を両手で握る。
「す、きです…!」
普段こんなこと自分からしないから、これだけでも蒸発してしまうほど恥ずかしい。
「ん〜、それだけですかぁ?まだまだ伝わって来ませんねぇ。」
これでも結構頑張った方なのに…!
「ぐ」だか「うぬぬ」だかよく分からない声を出して作戦2に移る。
両手を銃兎さんの背中に回して抱きつく。
「好きですっ…!」
華奢に見える体だが、思いの外がっしりとしていて“男性”なんだなと感じる。
「う〜ん、あともうちょっとですかね。」
…もうどうにでもなれ!
銃兎さんの肩に手を置いて一瞬だけ口と口を合わせる。
「こ、これでもダメですか…?」
下からおずおずと見上げる。図らずとも上目遣いになってしまう。
「…及第点だな。」
ホッとしたのも束の間、急に口を塞がれた。
角度を変えて何度も口付けられる。すぐ離すいつものような短いキスや、唇で挟まれるような長いキスが織り交ぜられる。
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レン(プロフ) - きのこさん» きのこさん、ご感想ありがとうございます!ウサちゃん、はまったようで良かったです笑完結後もコメントくださるととても嬉しくなります^ ^ (2020年10月24日 16時) (レス) id: 964e945bea (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - いや〜今更来ましたきのこです。あの、場違いかもですが、左馬刻様が銃兎さんのことを「ウサちゃん」って言ってたのが凄い肝臓にきました。というか、いやもう最後ページの部分とか瞬きしてなかったですねwwとても面白かったです!!更新お疲れ様でした!! (2020年10月24日 6時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 絢さん» お楽しみいただけているようで嬉しいです!私も絢様のコメントを拝見してニヤニヤしてしまいました…!笑ありがとうございます! (2020年1月21日 22時) (レス) id: 964e945bea (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - こんなの言うの恥ずかしいんですがめっちゃニヤニヤしてみてます (2020年1月21日 13時) (レス) id: 15b677e26e (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - shinox2さん» うわわ!私もそこお気に入りなんです〜!笑お褒めのお言葉本当に嬉しいです、ありがとうございます! (2019年10月29日 16時) (レス) id: 964e945bea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レン | 作成日時:2019年8月23日 23時