30話 ページ30
カーテンの隙間から射す光と小鳥のさえずりで目を覚ます。こんな理想的な目覚め方は久しぶりだ。
あれ、でも今私布団の中にいるけど、そういえばソファの上で寝ちゃったような…？もしかしたら入間さんが布団まで運んでくれたのかな。
起き上がって周りを見渡すも、入間さんがいる気配はない。
壁に掛かっている時計を確認すると午前9時だった。
とりあえずテーブルに向かうと、一切れのメモが置かれていた。
『おはようございます。朝食は冷蔵庫の中にあるものを適当に食べてください。これを読み終わったらすぐに私に電話をください。』
それはやや右肩上がりの綺麗な字で書かれており、最後には入間さんのものであろう電話番号が記されていた。
自分の携帯電話にその番号を打ち込んで耳へ当てる。
プルルルル、プルルルル…
やけに繋がるのが遅く感じてしまう。何気に入間さんと電話をするのは初めてだからかな。
…プチっ
『もしもし、風上さん、おはようございます。今起きられたんですね。』
「お、おはようございます。はい、少し寝過ぎちゃいました…。」
「いえ、ゆっくり休めたようで良かったです。それで、今日のことについてですが…」
入間さんがこの後伝えてきたことは以下の4点。
１つ目は病院に行けということ。腰を打っていたら危ないから、という理由でだ。
2つ目は病院以外のところへは外出を控え、極力入間さんの家で過ごせということ。今日中に事件関連のことについて調べ、安全確認をしてくれるらしい。
3つ目はマンションの暗証番号。これがないとここに入れない。
4つ目は私のお昼のバイトも休むよう連絡済みだということ。入間さん、私のお昼のバイト場所まで知ってるんだ…。
『分かりましたか？』
「了解しました！本当に色々ありがとうございます。お仕事中なのにすみませんでした。」
『私の家の物は好きに使ってください。では、夕食までには帰りますので。」
「はい、お仕事頑張ってください！」
お互いに、それでは、と挨拶をしてから電話を切った。
画面に表示される通話終了の文字を見て少しにやける。
あっさり入間さんの連絡先ゲットしちゃった〜！
だらしない顔を引き締める為に洗面所へと向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 412人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レン(プロフ) - きのこさん» きのこさん、ご感想ありがとうございます！ウサちゃん、はまったようで良かったです笑完結後もコメントくださるととても嬉しくなります^ ^ (2020年10月24日 16時) (
レス) id: 964e945bea (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - いや〜今更来ましたきのこです。あの、場違いかもですが、左馬刻様が銃兎さんのことを「ウサちゃん」って言ってたのが凄い肝臓にきました。というか、いやもう最後ページの部分とか瞬きしてなかったですねwwとても面白かったです！！更新お疲れ様でした！！ (2020年10月24日 6時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 絢さん» お楽しみいただけているようで嬉しいです！私も絢様のコメントを拝見してニヤニヤしてしまいました…！笑ありがとうございます！ (2020年1月21日 22時) (レス) id: 964e945bea (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - こんなの言うの恥ずかしいんですがめっちゃニヤニヤしてみてます (2020年1月21日 13時) (レス) id: 15b677e26e (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - shinox2さん» うわわ！私もそこお気に入りなんです〜！笑お褒めのお言葉本当に嬉しいです、ありがとうございます！ (2019年10月29日 16時) (レス) id: 964e945bea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レン | 作成日時：2019年8月23日 23時
