【あんスタ】不撓不屈の、心を掲げよ。(2)

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こいつの名前は、羽風薫というらしい。


今教えてもらったぞ。


......いや、そんなことより。


「抱きしめるだなんて、不可抗力だとしても破廉恥だぞ」


「君、そういうキャラなの？」


高校生でそれは早すぎる気がしないか、あたしは思うぞ、健全じゃない気がするからな？...よく、ヘンなところで古臭いと言われるが。


羽風の手を退かして立ち上がり、手を差し出す。


が、その手は取られることはなかった。


"女の子に手を借りるなんて、カッコ悪いにもほどがあると思わない？"だと。


...おう。


「おいっ！俺様を無視すんじゃね〜！！」


すまねぇな忘れてたわ、羽風に気を取られてた。


いつの間にか階段を降りていた...わんちゃん？は、2m弱くらい後ろで立っている。


「なんだ、前から思っていたが何故追いかけてくる」


「てめ〜が逃げるからだろうが！」


「反射的に、追われたら逃げるだろ」


「待てっつってただろうが！！」


"追いかけられて、その上待てと言われても待つヤツは居ねぇな。なぁ、羽風？"


隣にいた羽風に問うが、女の子になら追われるのは本望かな〜？と意味不明なことを言われたから無視した、女好きなのか。


いやそれはひとまず置いておこう。


追いかけられるのは今回限りにしたいしな、理由を聞こう。


えっと、わんちゃんとやらに。

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