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それからというもの、全く来なかった臣さんからのLIMEが頻繁にくるようになった。想いを伝えたというのが理由だろうけど、どんな理由でも臣さんからのLIMEは嬉しい。


「Aちゃん?どうしたの、ニヤニヤして」

「李奈さん!ええっと、臣さんからLIMEが来てて」

「おお!いいじゃん!」


李奈さんにはまだ告白されたことを伝えていない。言うタイミングがなくて、どうしようかと悩んでいるところだ。伝えるのが遅くなったからといって、怒る人ではないし大丈夫だろう。


「料理の話とかMANKAIカンパニーの皆さんの話ばかりですけどね」

「いいねー!今度の冬組旗揚げ公演も行こうね!」


そのお誘いに私は大きく頷いた。冬組はどんな人が集まるんだろう。楽しみだな。そんなことを思っていると、臣さんからの返信が入る。


「ふーん、“今度、一緒に料理しよう”...か」

「ちょっと李奈さん!!」

「上手くいってるんじゃん?」


自分のことのように嬉しそうにしてくれる李奈さん。李奈さんのおかげでこの状況があるわけだから、感謝でしかない。言うなら今なんだろうか。


「李奈さん!実は、」


そう言って切り出した臣さんから告白されたという話。私はあの日の出来事の全てを李奈さんに話した。


「ええ!すご!まじで!?」

「は、はい...でも、お返事できてなくて...」

「そう...うーん、まあ焦らなくていいよ」


あれ?李奈さんなら「早く思い伝えなって!」とかいうかと思ったのに。確かに焦っても仕方ないと思っているのは事実だ。もう少し考えさせてもらおうかな。


「ゆっくり考えます」

「うん。Aちゃん、男の人との距離のことで悩んでるでしょ?」

「はい...」

「トラウマってなかなか治んないじゃん?私もわかるからさ!」


苦笑いでそういう李奈さん。李奈さんにもなにか“抱えたもの”があるのだろうか。

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作者名:かりん | 作成日時:2018年5月8日 14時

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