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鼠と虎 ページ9

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そこから、敦がそれとなく質問をして、あちらもそれに答えて、という所謂質疑応答タイムとなっていた。

敦が聞いたことにより、2人の職業が " 武装探偵社 " の社員であることが判明し、" 武装探偵社 " という名前にAが反応した。

太宰はそのことに気づいたようで、どうかしたのかい?とAに声をかけると、Aは俯いたまま、" 煩い(ハエ)がいたもので " と答える。

なら良いか、と話を進めていく太宰と国木田と敦。その3人はAの俯いた顔に気づくことはなく、今日の仕事予定とやらを話し出した。


「最近虎が連日荒らしていてね。
その虎を探しているのだけれど。」



そういった時だ。
敦はがたりと自分の席をたち、" ぼ、僕用を思い出したので!! " と苦し紛れの言い訳をはじめ、挙句の果てには店の外へと走っていった。 ... 否、走ろうとした。
もっとも、そんなこと国木田が許さなかったのだが。

その慌てように、少し違和感を覚える太宰。そんな太宰を見ながら、Aは顔を俯かせ、ただひたすら考え事をしていた。



( ここまではフェーヂャが言った通り。敦が人虎のはずだから、敦を捕らえる際に私の" (フェイク) " の異能力を発動して、太宰の目を私に向けて探偵社に保護されるようにすればいいんだよね。
そこまでは必ず手筈通りにしなくちゃ、失敗なんてしたらここまで練った計画が水の泡になってしまう。)



Aの双子の兄、フョードル・ドストエフスキーと同じように爪を何度も噛みながら俯くA。
そんなAには一切目もくれず、なにやら敦と国木田が話し合っている。

太宰はと言うと、店にいた美人な店員に声をかけていて、それをみてまた国木田が殴る。



( ... 彼は本当に苦労人だな )



ふ、と顔を上げた瞬間その状況が目に入り、あまりにも苦労人すぎてついつい考え事をやめてしまう。

目の前のことに集中しないと、と切り替えては、" 敦がどうかしたの? " と話に入っていくA 。

そんなAには疑問を抱かず、実は、と話してくれる3人に、Aは心の中でほくそ微笑んだ。

鼠と手伝い→←鼠と理想



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まがおちゃん - すきです (2019年6月29日 18時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
あめちゃん(プロフ) - 私と同じ誕生日です!←(そこはどうでもいいんだよ((殴)とっても面白いです!無理しない程度に頑張ってください! (2019年3月10日 0時) (レス) id: 598406d5d8 (このIDを非表示/違反報告)
文スト、とうらぶ好きの審神者夜霧様(プロフ) - 青谷さん» いえいえ!更新頑張ってください! (2019年2月15日 22時) (レス) id: aa64b13255 (このIDを非表示/違反報告)
青谷(プロフ) - 文スト、とうらぶ好きの審神者夜霧様さん» わ、そうなんですか、、!?教えてくださってありがとうございます<(_ _)> (2019年2月15日 17時) (レス) id: 5ce8256f2f (このIDを非表示/違反報告)
文スト、とうらぶ好きの審神者夜霧様 - 女性の場合「ドストエフスカヤ」ですね「ドストエフスキー」だと男性になっちゃいますよ (2019年2月15日 11時) (レス) id: aa64b13255 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青谷 | 作成日時:2019年2月15日 8時

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