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四十話目 ページ41

"しのぶ、カナヲお願いがあるの。"


"どうしたの姉さん?姉さんがお願いなんて珍しい…!"


"…断ってくれてもいいの。私はきっと断って欲しいと思ってるから。"


"どうしたんですか"


"お友達の、恵くんのお姉さんを守って欲しいの。"


"…!姉さん術師のお仕事を手伝えるの!?

任せてよ!私達だって姉さんに鍛えられてるんだから!"


"任せてください"


"…お願い、ね。

位置情報は後で送るわ。"
_________________

『…。』


二人はきっと恵くんの方へ行くはず。


その読みを当てて、一人、私は橋の下にいた。


「一人で行かせるかよ
A。」


『皆?どうして…』


「Aも伏黒も、自分の話をしなさすぎ!」


「だな。
別に何でも話してくれとは言わねぇけどさ、せめて頼れよ、友達だろ。」


そういって野薔薇ちゃんは私にデコピンする。


『…ごめんなさい。
今度からちゃんと話すようにするわね。』


「…それならいいのよ。」


そこから恵くんは少しずつ津美紀さんのことを混じえて話し始めた。


「津美紀は寝たきりだ。

この八十八橋の呪いは被呪者の前にだけ現れる。
本人が申告できない以上いつ呪い殺されるか分からない。
だから、今すぐ祓いたい。」


『津美紀さんの所へは私の妹達を向かわせたから、二級術師よりは安全になると思うわ。』


「でも任務の危険度が上がったのは本…」


「はいはい、もう分かったわよ。」


「はじめっからそう言えよ。」


そう言って四人で少し歩く。


「ナァアァアァァ」


『呪霊ね』


「出たな」


「祓い甲斐がありそうね」


そう言って構えると、後ろから声がする。


「あ"?なんだぁ?先客かぁ?」


「伏黒、コイツ別件だよな」


「…あぁ」


「じゃあお前達はそっち集中しろ。
コイツは俺が祓う。」


「なんだぁ?遊んでくれるのかぁ?」


そう言って悠仁くんが一人で後ろから来た呪霊に立ち向かった。


『悠仁くん、一人で大丈夫かしら…』


その懸念を振り払って、目の前の呪霊に集中する。
____________________

『あらあら〜全然当たらないわ〜』


野薔薇ちゃんも恵くんもたくさん頑張ってるけれど、中々当たらない。


『…花の呼吸

弐ノ型 御影梅

伍ノ型 徒の芍薬

肆ノ型 紅花衣』


できるだけ多く、連続技を繰り出す。


数秒単位で複数の穴を攻撃できるから割と便利ね、肺への負担は酷いけれど。


「A…えげつないわね…」

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推しが尊い!! - 取りあえず、花の呼吸の壱ノ型桜切り 参ノ型藤の舞とかどうですか? (2022年11月20日 9時) (レス) @page5 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
小紫 - 面白くて一気に読んじゃいました!更新楽しみに待ってます!お体に気を付けてください! (2022年2月9日 1時) (レス) @page50 id: 68aa4e53df (このIDを非表示/違反報告)
ゆとり(プロフ) - 小説読ませていただきました。何事も体が資本です。お体ご自愛ください (2021年9月30日 15時) (レス) @page50 id: 71fcf47086 (このIDを非表示/違反報告)
油性(プロフ) - syanoaさん» コメントでの訂正ありがとうございます!直しておきますね! (2021年7月28日 23時) (レス) id: 12f7f8a1eb (このIDを非表示/違反報告)
syanoa(プロフ) - 8話の「役不足」の使い方は間違いですよ〜。「役不足」は役目が実力よりも軽いときに使うので、「力不足」が正解ですよ〜。 (2021年7月28日 21時) (レス) id: 1950b6224d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:油性ペン | 作成日時:2021年5月30日 3時

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