優しい蝶々は呪いを祓う【呪術廻戦】【鬼滅の刃】

二十九話目 ページ30

｢真依、メカ丸、西宮のカバー」


｢御意」


｢まぁ、あの人居ないと困るしね」


『…真希先輩。
私はあの刀の女の子相手取ります。

先に行っててください。』


｢嗚呼、ありがとう！｣


そう言って真希先輩を先に行かせた。


『…初めまして、東京校の胡蝶Aといいます。』


｢え！？あ、三輪霞です！！｣


突然敵に話しかけられたからか、少しだけ声が上擦っている。


『霞ちゃんは刀を持ってるのね、私もよ。』


｢…！！｣


『…こっちから攻撃するから、防いでね。

花の呼吸 陸ノ型 渦桃』


｢ええ！？(空中で体を捻った！？滞空時間長すぎでは！？しかも連続技…！！)｣


『…肆ノ型 紅花衣』


｢…速いっ！！｣

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

しばらく戦って、手刀で気絶させた…所までは良かったけれど…。


『帳…？どうして帳が下りてるのかしら…？』


とりあえず皆と合流する為に、歩いているが一向につかない。


｢どうしてだと思う？｣


『…っ！？』


｢やあやあAちゃん！俺の名前は童磨！｣


振り返ってみると、高専関係者ではない誰かがいた。


私の名前を知っていて、顔も見たことがあるらしいこの人を私は知らなかった。


『貴方…誰なの？』


｢そう警戒しないでおくれよ！今日は多分だけれど殺さないから！｣


言い終わるや否や、私の左肩目掛けて、扇を振り下ろした。


ｻﾞｼｭｯ！


『…っ！？！？』


｢わあ。やっぱりAちゃんは美味しいね！｣


分からない、誰かわからないけれど、殺意はわかる！！


『花の呼吸 肆ノ型 紅花衣』


｢…おっと！綺麗な術式だね！花の呼吸って言うの？｣


避けられた…！？


｢俺の術式も綺麗だよ？見せてあげようね！

血鬼術 蓮葉氷｣


つっ…冷たい！！


足先がほんの少し触れただけなのに、凍ってる…！！


｢おや？外してしまった！じゃあこれならどうかな？

冬ざれ氷柱｣


『…！！弐ノ型 御影梅！』


受け流せなかったものが、私の体に傷をつける。


『ど、どうして私を襲うの？！この帳は…！？』


｢ん？Aちゃんが可愛いからだよ？この帳は俺の友人の真人殿に下ろしてもらったんだ！凄いだろう？

…俺も長い間ここにいられる訳じゃないからさ、もっと見せておくれよAちゃん！｣


そう言って彼はヘラりと笑った。


『…可哀想ね、貴方は。』


｢…え？｣


『貴方には感情がないんでしょう？
笑い方で分かるわ。』

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