二十二話目 ページ23
それから暫くは、出来るだけ呼吸をし続け、呼吸が途切れるとパンダ先輩に指摘されると言う訓練をした。
最初よりかは長くできるようになったけれど、やっぱり一日中となればそれなりの期間は必要なんだと思ったわ。
『…疲れた…』
「だから今休憩とってるだろ」
「しゃけ?すじこ?」
『はい、私は大丈夫です、狗巻先輩。』
真希先輩と狗巻先輩の二人とお話していると、隣から恵くん達の声が聞こえた。
「呪具の持ち運びかぁ」
「得物で近接を補うのは賛成ですけど、術式上両手はパッと空けられる様にしたいんです。
刀とかも鞘に収めるロスがある。
禪院先輩は二つ以上持ち歩くこととかザラですよね?
どうしてるんですか?」
「パンダに持たせてる」
「(聞かなきゃ良かった)」
『うーん、じゃあ恵くんの影をつかえばいいんじゃないかしら?
外に出せるんならきっと中に入れれるわよ〜!』
「そうか…!
先輩、A、なんとかなりそうです。」
それなら良かったわ、とお返事しながら自分のことについても考える。
この練習で気付いたことは、呼吸を長時間続ける為には肺、呼吸器官系を鍛えなければ行けないということ。
それからあとの訓練はひたすら肺活量を鍛えた。
________________
「あり?一年ズは?」
「パシッた。」
「それ、大丈夫か?」
「三歳児じゃねーんだ、お遣い位できんだろ。」
「いや、そうじゃなくて、今日だろ京都校の学長来んの。
交流会の打ち合わせ。」
「特級案件に一年派遣の異常事態、悟とバチバチの上層部が仕組んだって話しじゃん。
京都の学長なんてモロその上層部。
鉢合わせでもしたらさぁ…」
「ターゲットだった一年…虎杖は死んでんだ。
恵達を今更どうこうするつもりもねぇだろ。
京都のジジィだって表立って騒ぎは起こさねぇって。」
「教員は立場があるけど、生徒はそうでもないよな。」
「…来てるって言うのか、真依が。」
「憶測だよ、打ち合わせに生徒は関係ないからな。
でもなぁ、アイツら嫌がらせ大好きじゃん。」
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『ど、どうしてこんなことになってるの?』
私達は少し前まで自動販売機で飲み物を買っていたはずだったわよね?
どうしてこんな乱闘騒ぎになってるのかしら…?
恵くんは少し離れちゃってるし、野薔薇ちゃんから止めた方がいいわよね?
『…の、野薔薇ちゃん。大丈夫?』
「あらお友達?生意気な後輩達は嫌いなの。」
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推しが尊い!! - 取りあえず、花の呼吸の壱ノ型桜切り 参ノ型藤の舞とかどうですか? (2022年11月20日 9時) (レス) @page5 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
小紫 - 面白くて一気に読んじゃいました!更新楽しみに待ってます!お体に気を付けてください! (2022年2月9日 1時) (レス) @page50 id: 68aa4e53df (このIDを非表示/違反報告)
ゆとり(プロフ) - 小説読ませていただきました。何事も体が資本です。お体ご自愛ください (2021年9月30日 15時) (レス) @page50 id: 71fcf47086 (このIDを非表示/違反報告)
油性(プロフ) - syanoaさん» コメントでの訂正ありがとうございます!直しておきますね! (2021年7月28日 23時) (レス) id: 12f7f8a1eb (このIDを非表示/違反報告)
syanoa(プロフ) - 8話の「役不足」の使い方は間違いですよ〜。「役不足」は役目が実力よりも軽いときに使うので、「力不足」が正解ですよ〜。 (2021年7月28日 21時) (レス) id: 1950b6224d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:油性ペン | 作成日時:2021年5月30日 3時