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十七話目 ページ18

『…私もよ。
でも、でもね悠仁くん。
私は悠仁くんに、出来るだけ普通の幸せをつかんで欲しかったわ…』


「…そっか、お前達は頭がいいからな。
俺より色々考えてんだろ。
伏黒の真実は正しいと思う。
でも俺が間違ってるとも思わん。

A…ごめんな、お前の夢の力になれなくて。
俺の代わりに、Aが幸せになってくれ…

あー悪い、そろそろだわ…
伏黒もAも釘崎も、五条先生…は心配いらねぇか。
…長生きしろよ」


『悠仁くん…?悠仁くん…!』


ごめんなさい…助けられなくて…間に合わなくて…!


情けないわ…私…


「…A。今は、泣いとけ。」


『っごめんなさい…伏黒くん…っ』


「…恵でいい、高専に帰るまで、俺が隠しといてやる。」


とっても優しくて、暖かかったから、私の涙も堰を切ったように溢れた。

私はまた、大切な人を守れなかった。

___________________

「わざわざ貴重な指1本使ってまで確かめる必要があったかね?

"宿儺の実力"」


「中途半端な当て馬じゃ意味ないからね。
それなりに収穫はあったよ!
あと、とっても優しそうな可愛い子を見つけたんだ!」


「ぶふぅーぶぅー」


「フンッ
言い訳ではないことを祈るぞ。」


「そうイラつかないでくれよー」


「黙れ!!」


「██████」


「貴様は喋るでない!!
何を言ってるか分からんのに、内容は頭に流れてきて気色悪いのだ!!」


「いらっしゃいませ。
一名様のご案内でよろしいですか?」


「うん、俺一人だよ!」


見目好い男は、虹の瞳をぎらりと揺らした。

__________


「わざとでしょ」


「と、仰いますと…?」


「特級相手、しかも生死不明の五人救助に一年派遣は有り得ない。
僕が無理を通して悠仁の死刑に実質無期限の猶予を与えた。
面白くない上が、僕の居ぬ間に特級を利用して体良く彼を始末ってとこだろうね。」


「他の三人が死んでも好都合。
悟に嫌がらせができて一石二鳥とか思ってるんじゃないかな?
本当に塵猿共だね。」


一見冷静に見えている夏油の青筋は先程から立ったままだ。


「傑〜?ちょっと怖いよ〜‪
伊地知が怖がっちゃってんじゃん‪w」


「Aはただでさえ目の前で親を亡くして、身近な人の死には敏感だと言うのに…」(^ω^#)


「ひぃっ」


夏油の言葉から一息置いて、五条が口を開く。


「犯人探しも面倒だ。
上の連中、全員殺してしまおうか。」


「そうだね悟。それが良い。」

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推しが尊い!! - 取りあえず、花の呼吸の壱ノ型桜切り 参ノ型藤の舞とかどうですか? (2022年11月20日 9時) (レス) @page5 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
小紫 - 面白くて一気に読んじゃいました!更新楽しみに待ってます!お体に気を付けてください! (2022年2月9日 1時) (レス) @page50 id: 68aa4e53df (このIDを非表示/違反報告)
ゆとり(プロフ) - 小説読ませていただきました。何事も体が資本です。お体ご自愛ください (2021年9月30日 15時) (レス) @page50 id: 71fcf47086 (このIDを非表示/違反報告)
油性(プロフ) - syanoaさん» コメントでの訂正ありがとうございます!直しておきますね! (2021年7月28日 23時) (レス) id: 12f7f8a1eb (このIDを非表示/違反報告)
syanoa(プロフ) - 8話の「役不足」の使い方は間違いですよ〜。「役不足」は役目が実力よりも軽いときに使うので、「力不足」が正解ですよ〜。 (2021年7月28日 21時) (レス) id: 1950b6224d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:油性ペン | 作成日時:2021年5月30日 3時

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