九十八 ＿砕けぬ意志＿ ページ49
「…………『吉良 吉影』さん、ですか」
「えぇ
よろしくお願いします」
……折角だからと、カフェで談笑する事にした。ここに来たのは今日で2回目だ。多分、これからも世話になるんだろうな、きっと……
……あ、ほら、店員さんが『また居るこの人……』みたいな顔してる。どうも、さっきぶり。大丈夫ですよ、さっきみたいには食べないんで。
「貴方の名前を聞いても？」
「私は……『A』と呼ばれています」
「呼ばれている？あだ名ですか？」
「そうですね……記憶喪失で、本名を忘れてしまって」
嘘を付いているが間違っては無い。
「そうだったんですね……
えっと……歳は？」
やめろ……1番困る質問をするな……
「……いくつに見えます？」
「…………18歳？」
「っふふ、大正解です」
なるほど、今の私の姿は、人間で言う18歳なのか……身の回りに人外しかいないから、余計に感覚が狂うな
「私の方が歳下ですよね
気軽に話してくれて構いません」
……失礼だったか？
「そうですか？
……じゃあ、そうさせてもらおうかな
君も、私には家族同然に接してくれていい」
「じゃあ……吉良で」
「おっ……」
「へ？」
「いや……今まで『吉良さん』と呼ばれてきたから
『吉良』ってのも、なかなか新鮮だなぁ、と」
「ふぅん……
確かに、吉良は堅苦しい雰囲気があるかもね」
「……堅苦しい、か……」
「私はそうは思わないよ
だって、私に話しかけてくれたから
……それにしても、もう暗いのによく私って分かったね」
「手が綺麗だったからね
仕事帰りに出会えて良かった」
「ふぅん……」
……わざわざカフェに来る必要があったのだろうか？
最近、ディオに注意された気がする。何より、今の私の姿は1人で居ると『なんぱ』という物をされやすいらしい。難破がなんだ、潰してやる。
いや、でも……なんか、この人は違う気がする……
そういや、『魔女の勘ってヤツだ。お前がそう言う時は、大抵良い予感はしない。』と、前にカーズから言われたな。お前の勘よりマシだよバーカ！
「……あの…？」
「へっ？」
「どうしました？」
「え？
あー……ちょっと、考え事を」
「そうですか……良かった
てっきり、見えているものかと」
「……見えている？」
「いえ
お気になさらず」
……多分、殺人鬼ってのは吉良の事だろ？
それにしては……平和主義というか……
……？なんだ？何故私を殺そうとしないのか？
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チョコだいしゅき(プロフ) - てめぇにやる名前はねぇええええ！でジョセフだなって悟った。 (2021年9月23日 0時) (
レス) @page21 id: c43c134812 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - 更新ありがとうございます！ (2019年7月30日 22時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - 引き込まれるお話のお上手さ…！ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
レイれい(プロフ) - 通知来たら真っ先にこれ見ます！面白いです！頑張ってください！ (2019年7月15日 18時) (レス) id: bed35b9be5 (このIDを非表示/違反報告)
神奈(プロフ) - とても続きが待ちどうしいです！これからも体が壊れない程度に頑張ってください^ ^ (2019年5月1日 2時) (レス) id: c414ab850f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1匹のメタリカ | 作成日時：2019年4月18日 23時
