「ママがだいすきで、ママが嫌い。」

ママ ページ7

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部屋を片付けてたら出てきた私のつけてた小さい時の日記。

カラフルなペンで慣れない字でがんばって書いてるのがひしひしと伝わってくる。パラパラと何ページか読んでみれば、なんだか涙が出てきて、ノートがにじんでしまった。

書いてあるのはほとんどママとパパの事。

パパとママに打ち明けた悲しかったことも辛かったことも、ここに全部書いてある。

妹ばっかりに優しくするパパと大きい喧嘩をした時、拍子で、

じゃあなんで妹にばっかり優しくするの！！

と言った時、

お前がほっとくからだ！！と言われて、号泣した。

そう言い放つとパパは反論するまもなくすぐに二階へ上がっていってしまって、言い訳にしか聞けなくて、どうしても辛かった。


とっても大きい祭りでお酒をたくさん飲んで泥酔したママが、路上に居座ってるいわゆるヤンキーみたいな人達に、

はよどけや！邪魔じゃ！

と怒鳴ったり、混雑で押してきた人に

押すな！！こっちは子供がおるんじゃ！
と大声で怒鳴ったりしてがこの頃の私には恥ずかしくてたまらなくて、ママが嫌になって、これから一生無いだろうくらいの大喧嘩をして、それからパパと行動した。

車の中はママも一緒じゃないといけなくて、また喧嘩になって、ママみたいにはなりたくない！と言ってしまった。ママがひるんだ。

それからだ。ママみたいになりたくないんでしょ。
そんなことしてたらママみたいになっちゃうよ。なんて。思えばママのやってたことは間違いではなかった。後からやってしまったと後悔しても遅いのに。他人に怒鳴り散らす人間になりたくなかっただけ。

ママはだいすきなのに。
それを伝えようとしても、どう言っていいのかわからない。

私はふと、窓の外を見た。日記って見てると時間を忘れてしまうみたいだ。
外は綺麗なオレンジ色をしていた。

私は日記を閉じて、本棚にねじ込んだ。
このまま二階にいても暇なだけ。家族皆んないる下に降りることにした。

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