黄金の双眸2【twst】 (ページ28)

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「本能的に身についているのね。わざわざ練習する必要はなかったかしら」

「餌獲る練習もまだいらなさそー」

リヴァイアサンについての生態はほとんど判明していない。卵生なのは分かったが、伝承では雌1匹しかいないはずの存在がどうやって繁殖するのか。

ミルクを飲んだ以上乳房を吸うという本能もあるようだが圧倒的体格差をどうして母乳を与えるのか。そもそも子育てをするのか。

疑問は次から次へと増えてくる。他に資料もなければリヴァイアサンもいないから調べようがないのだが。

「将来はリヴァイアサン研究でもしようかしら」

「あは、楽しそー」

「ぴあーぁ」

「あら終わるのね」

水槽上の通路に顎を乗せ抱っこをねだるヴェールをタオルで包んで抱き上げる。彼女はふわふわタオルの中も好きなようで嬉しそうに喉を鳴らしていた。

「姉さん、フロイド、チビちゃんの様子はどうですか？」

「とても泳ぐのが上手よ。練習よりも運動目的ね」

「キリが良ければ中庭でお茶でもいかがです？おやつはシェイドが買ったんですよ」

「あのね、これ。みんなで食べれると思って……」

もじもじとシェイドが袋から出したのはクッキーのアソート缶。質が良ければ量もあるそれは高級までいかずともそこそこ値段のするものだった。