【忍たま】私は幸せを願った2 (ページ37)

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自分がとある城に狙われていること。

その城に村ごと襲われ、村は焼かれ村の人、そして両親が亡くなったこと。

生き残った私は恩人である老夫婦に助けられ一緒に暮らし、土井さんと出会っていたこと。

そして恩人が殺められ、亡くなったこと。

土井さんに誘われてここに来たこと全て彼に話した。

流石に自分の力や男装、転生のことは伏せたがそれ以外全て、彼に話した。

『──と言うことだ…』

私は恐る恐る彼の顔を見る。

彼は、辛く、けど、とても真剣な顔で私の話を聞いていた。

浜｢…｣

守一郎くんはまだ黙って私の顔をじっと見つめるだけ。

どうしよう。やっぱり、迷惑だったかな…

すると、突然、視界が真っ暗になる。

そして、暖かい温もりが全身に伝わり、今自分は彼に抱きしめられているのだと気づく。

『し、守一郎くん！？』

浜｢それで迷惑なんて…思うわけないだろ｣

ぎゅっと強く抱きしめられて少し苦しい。

あぁ、あの日のことを思い出す。恩人が亡くなり、血だらけの私を心配して抱きしめてくれた土井さんのことを思い出す。

暖かいなぁ。

『そう、かな…だって、重たすぎて、その、嫌な気分になるだろ？』

浜｢ならない。全然ならない！｣

『てか、食満さんに言われなかったのか？

一応委員長の人達には伝えているはずだけど…』

浜｢えっ！食満先輩からは優しくしてやれってしか聞いてない…｣

『あー…まぁ、そうだよな、普通はそんな簡単に言わない…よな…』

耳を澄ますと守一郎くんの心臓の音がトクトクとリズムよく聞こえる。

暖かくて、優しい音で…突然と睡魔に襲われる。

あぁ、このままだと眠りそう。どうしよう、けど彼の胸の中は暖かくて、凄く安心する。

あぁ、今寝たら、怒るかな？

どうしよう、守一郎くん何か言ってる、答えて、それで今すぐ振りほどいて部屋に戻らないと。化粧おとして、着替えて、それで…

瞼が徐々に閉じていき、体が重くなって彼に体を預けるように眠りの世界に入っていく。

あぁ、ごめん守一郎くん。

おやすみなさい。