【忍たま】私は幸せを願った2 (ページ36)

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浜｢っ！…なんで、俺が、頼りないからか？｣

『違う。違うよ…ただ、私はこれ以上、人に迷惑をかけたくないんだ。

私情に巻き込んで欲しくないだけで、決して頼りないとかじゃない』

私は、これ以上迷惑をかけたくない。決めたんだ、守るって、大切な人達を守るって。

その中でも一番に近いあなただからこそ、私情で振り回したくない。だから──

浜｢俺は、迷惑をかけてもらってもいいと思って言ってるんだ｣

『えっ』

浜｢言っただろ。役に立ちたいって。俺はAの力になりたいから頼って欲しいって言ったんだ。だから迷惑がかかってもいい。全然平気。

俺は困らないよ。逆にAに頼ってくれないと凄く心配になる｣

その言葉に、胸から熱いものが込み上げてくる。
のどか詰まり、息がしにくくて、目尻が暑くなる。

『なん…で…？なんで、そこまでして、私に頼られたい？…だって、私と守一郎くんはそこまで親しい関係じゃ…』

私は徐々に顔を下を向き、涙をポロッと零す。

そして彼は囁くように言った。

浜｢大切だからだよ｣

ストンと、私の中で何がが落ちる音がした。

顔を上げ彼の顔を見ると、彼の顔は今まで明るい笑顔の顔ではなく、とても優しく、太陽とは違う暖かい笑顔を私に向けていた。

浜｢Aが俺にとって大切な人だから、支えたい、守りたいよ。けど、今の俺にできることがわからない。

だからAのこと沢山知って、頼れる存在になりたいんだ。

だから聞かせてくれないか？｣

『ははっ、何それ…ずるいよ』

お互い同じ気持ちだったのか。

そんなの言われたら、言うしかないじゃないか…

涙を拭いながら、私は彼の顔をしっかり見た。

『ほんとに、いいのか？』

浜｢いいよ。Aの役に立てれるなら｣

私はゆっくりと深呼吸をして、ここまで来た過去を彼に話した。