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浜｢あぁ、実は会計委員会の支出計算に大きなミスがでてしまって計算の見直しをしていると三木ヱ門から聞いたんだ。
それで四日ほど会計委員会室に泊まり込みしていてな。
授業には必ず受けには来るけど…
やっぱり心配だから様子を見に行こうと思ったんだ｣
『…結構大変な委員会なんだね』
浜｢時々、酷い隈をして授業を受けてる時もあるからな。
同室の俺も何か三木ヱ門に手伝えることがあったら手伝いたいな｣
あぁ、やっぱり彼は優しい人だ。
彼の同室の田村さんが、少し羨ましいと思えてしまう。
『あ…此処が会計委員会室かな？』
会計委員会室と書かれた札を見つけ、私が指を指すと守一郎くんは縦に頷く。
『失礼します。事務員見習いのAです』
浜｢四年ろ組の浜守一郎だ、三木ヱ門いるか？｣
だが、誰も返事が無く、迎える様子も無い。私達は互いに顔を見合わせて顔を傾ける。
『だ…大丈夫かな？』
浜｢わからない、とりあえず入ってみよう｣
そう言ってゆっくりと戸を引いた。
『か…加藤くん、任暁くん！』
部屋には彼ら二人だけが机に顔を引っつけて倒れていた。
浜｢だ、大丈夫か！｣
『加藤くん、任暁くん！大丈夫！？』
そう言って彼らの肩を揺らすと、加藤くんが唸り声をあげながら顔を上げた。
加藤｢あれっ…事務員見習いのAさんと、浜守一郎さん…何故ここに？｣
浜｢同室の三木ヱ門が心配で様子を来てみたのだが…｣
『隈がすごい…あなた達も四日も寝てないの？』
加藤｢はい…って！そうだった！
まだ計算の途中だったのに寝てしまった！先輩に怒られる！｣
浜｢そういえば、三木ヱ門がいない…他に三年生の一人がいたはずだが？｣
加藤｢田村先輩は厠に行くと言って戻ってこない神崎先輩を探しに…｣
『あー…確か、神崎くんは方向音痴、だったよね？』
加藤｢はい。なので先輩達がいない間にでも早く進めようと思っていたのですが…｣
『…』
この子達はまだ十歳で、育ち盛りの時期なのに……
『わかった。じゃあ、私も手伝うよ』
加藤｢えっ、いや、大丈夫です！これは僕達委員会の仕事でなので…！｣
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作者名：お昼寝 | 作成日時：2021年3月20日 22時
