【忍たま】私は幸せを願った2 (ページ17)

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『あ…はい。私の故郷の村や隣の村までもが評判とされているほど、腕の良い医者でした。

私は、両親の手伝いをしたり、私の恩人達に教えてくれたおかげで色んな治療方法を覚えました』

そう伝えると先程から黙り込んでいた善法寺さんが口を開いた。

伊作｢…Aくんの両親は、どんな人だったのか、聞いてもいいかな？｣

『えっ…』

突然の善法寺さんの質問に治療する手を止めてしまった。

少しためらい黙り込んでしまった。

けど…この少女の両親はとても良い人なのは事実だ。

少女の記憶を辿って、伝えよう。

私は止めている手を動かして話した。

『いいですよ。

父は、怪我人や病人の人達を元気にするために沢山の医学を勉強をし、沢山の人を助けた凄腕の医者で、

母はそんな父を支えるために、美味しいご飯や、家事をこなし、とても明るく元気な笑顔をしていた素敵な人でした。

両親はとても明るくて、私に寂しい思いをさせないよう笑顔を絶やしませんでした』

三反田｢とても、素敵なご両親ですね｣

『うん。とても尊敬する私の大好きな両親だよ』

そう伝えると、善法寺さんは考え事をしているのか真剣な顔をして黙り込む。

三反田くんや乱太郎くんとは違って私の事情を知っている善法寺さんがなぜそんな質問をしたのか分からない。

もしかして、怪しまれている…とか…

…もしそうだとするならば、これから慎重に接していかないと。

それで深入りされ、ただでさえ隠し事の多い私が言ってはいけないことを言わされる状況になってしまったら大変だ。

『さて、三反田くんの治療終わったので、次は皆様の委員会のお手伝いさせて下さい。なんでもお手伝いします！』

私は声を大きくして元気だということを伝える。

すると善法寺さんは暗い顔から小さく笑みを浮かべて｢じゃあみんなで包帯を巻こっか｣と言うとみんなは元気に返事をし、私含め、包帯を巻く作業をした。