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二十五話 ページ26

玄関を開けるといつも通り、太宰君が垣にもたれながら待ちぼうけていた。せっせと家の鍵を閉め、彼に近づいた。


「おはよう、太宰君」

「おはよう、Aちゃん」


見ていて気持ちいいくらい爽やかな笑みを浮かべている太宰君に、土下座する勢いで頭を下げた。


「太宰君、お願いします!勉強を教えてくださいッ!」

「朝イチでこれはびっくりだなぁ」


私とは対照的なのんびりとした太宰君の声。私のお願いがあまり心に響いてなさそうで焦った。


「まあまあ、頭を上げて。勉強を教えるくらいどうともないよ。それに、可愛い彼女のお願いだしね」

「ほ、ほんと!?ありがとう!」

「で、どの教科を教えて欲しいの?」

「全部!………ちょっと太宰君、そんな顔しないで」


恥ずかしげもなく全部と答えた私に、太宰君は生ぬるい眼差しをした。







「そっか中間テストがあるもんね。……………普通の人は勉強するんだったね」

「え、太宰君はいっつもテスト勉強とかしてないタイプ?」


涼しい顔して実は成績悪かったりするのかな。さすがに私より低いことはないだろうけど。


「勉強はしていないね。教科書をペラペラ捲っただけでわかるし」


あまりの超人っぷりに言葉を失った。しかも勉強してなくたってテストの点がいいとか可笑しい。世界中の学生に喧嘩売ってるでしょ。


「ち、ちなみに前回のテストはどれくらいの点数で………?」

「みんな百点」

「ファッ………!」


や、やばい。この人超人すぎる。この人に勉強教えられるとか、変なこと吹き込まれそうなんだけど。フェルマーの最終定理とか、しないよね?

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嘘だろお前まさか - マヂこの小説好きです…これは切実に夢主チャンと中也結ばれて欲しいけど、太宰サンの小説(メタ)だし太宰サンの気持ちも報われるといいね…考えれば考えるほど難しいン…もう会話の一つ一つがえもいというかなんというか!!!! (2月20日 22時) (レス) @page31 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
Kakinotane - 好… 最高か!?太宰さんかわよいし、中原さんも主ちゃんを支えてくれてるの良いなぁ (2月10日 17時) (レス) id: 495f3defd1 (このIDを非表示/違反報告)
あっぴー - くぅぅぅふつうに尊い… (2月10日 14時) (レス) @page28 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
橘たまき(プロフ) - 感想さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2月4日 18時) (レス) id: e2eb5250a2 (このIDを非表示/違反報告)
感想 - なんだかんだ一番面白い好きお話の続き応援してるので完結してください! (2月4日 18時) (レス) id: 37e340b4fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橘たまき | 作成日時:2023年12月5日 15時

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