二十一話 ページ22
その日は特に睨まれたり、陰口を叩かれることなく、無事に終了した。むしろ、今まで話したこともない女子に可愛いね、なんて褒められたたりもした。
まさかこんな簡単に解決するとは。
「ね、何ともなかったでしょう?」
「う、うん」
それじゃ、帰ろうか。鞄を手に持って太宰君が云った。私も彼に続いて廊下へ出た。
*
靴箱まで降りて行くと、ちょうど中原君が居た。中原君はこちらに気づいたようで、よお、帰るのか?と声をかけてきた。
「一緒に帰っていいか?」
「えっ、いいよ!」
「はあ?恋人同士が仲睦まじくしてる中に勝手に乱入しないでくれる?」
「い、いいじゃん別に」
太宰君、余計なこと云わないでよ。
中原君と帰りたい私VS絶対に帰りたくない太宰君。火花がバチバチと散る幻覚が見える。
「や、カップルの仲に入んのも悪いし、今日は一人で帰るよ」
「ダメッ!」「さっさと消えなよ」
「お、おう………」
私たちの勢いに若干引き気味の中原君。顔を引き攣らせる中原君を放置したまま、私と太宰君は睨み合う。
「せっかく一緒に帰ろうって誘ってくれたのに、断るのは失礼だよ」
「そんなの関係ない!中也には人権がないの。日本国憲法は適応されないの!」
「おい。どんな暴論だよ、糞太宰」
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嘘だろお前まさか - マヂこの小説好きです…これは切実に夢主チャンと中也結ばれて欲しいけど、太宰サンの小説(メタ)だし太宰サンの気持ちも報われるといいね…考えれば考えるほど難しいン…もう会話の一つ一つがえもいというかなんというか!!!! (2月20日 22時) (レス) @page31 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
Kakinotane - 好… 最高か!?太宰さんかわよいし、中原さんも主ちゃんを支えてくれてるの良いなぁ (2月10日 17時) (レス) id: 495f3defd1 (このIDを非表示/違反報告)
あっぴー - くぅぅぅふつうに尊い… (2月10日 14時) (レス) @page28 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
橘たまき(プロフ) - 感想さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2月4日 18時) (レス) id: e2eb5250a2 (このIDを非表示/違反報告)
感想 - なんだかんだ一番面白い好きお話の続き応援してるので完結してください! (2月4日 18時) (レス) id: 37e340b4fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘たまき | 作成日時:2023年12月5日 15時