二十話 ページ21
「おはよう」
「………おはようございます」
教室に入る際、太宰君に続くようにして挨拶をする。堂々とするように、と云われていたので、しっかりと教室を見渡すように前を向いた。
太宰君の声に反応するように顔を上げた女子たちが敵対するように私を睨むが、それも束の間。すぐに呆気に取られた表情を浮かべた。
理由は単純。自分たちのアイドル的存在である太宰君を奪った女が、いつもと違う格好をしていたから。女子だけでなく、男子までもが目を白黒させていた。
「え、あいつ誰？」や「松下って姉か妹って居たっけ？」などという、失礼極まりない声まで聞こえてくる。
ただ中原君だけは「おはよう、松下。……………と太宰」と変わらず挨拶をしてくれる。好き。
「松下、いつもと違うな。イメチェンってやつか？」
「ええっと、これはね………」
どう云えばいいんだろう。女子にナメられないようにするため？んなこと云ったら絞められる。説明に困っていると、太宰君が口を開いた。
「Aちゃんね、私のために可愛くなりたいって云ってね。その努力の結果だよ」
まあ元々可愛いんだけどね。太宰君はそう付けたした。
いや、太宰君のためじゃなくて、"せい"なんだけど。
「そうか。一晩で結構変わるんだな」
感心したように中原君が頷く。髪切ってちょっと化粧して、スカート短くしただけです。大したことしてないから。褒められるの嬉しいけど。
「これぞ愛の力だ！」
太宰君のちょっと意味不明な言葉に、私も中原君も苦笑いだった。
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嘘だろお前まさか - ﾏﾁﾞこの小説好きです…これは切実に夢主ﾁｬﾝと中也結ばれて欲しいけど、太宰ｻﾝの小説(メタ)だし太宰ｻﾝの気持ちも報われるといいね…考えれば考えるほど難しいﾝ…もう会話の一つ一つがえもいというかなんというか！！！！ (2月20日 22時) (
レス) @page31 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
Kakinotane - 好… 最高か！？太宰さんかわよいし、中原さんも主ちゃんを支えてくれてるの良いなぁ (2月10日 17時) (レス) id: 495f3defd1 (このIDを非表示/違反報告)
あっぴー - くぅぅぅふつうに尊い… (2月10日 14時) (レス) @page28 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
橘たまき(プロフ) - 感想さん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2月4日 18時) (レス) id: e2eb5250a2 (このIDを非表示/違反報告)
感想 - なんだかんだ一番面白い好きお話の続き応援してるので完結してください! (2月4日 18時) (レス) id: 37e340b4fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橘たまき | 作成日時：2023年12月5日 15時
