51、拝啓、宇宙大元帥へ ページ5
「よお、西園寺。久しぶりに飲みに行かねぇか?」
芥川君も帰った頃、中也君から電話がかかってきた。お酒かぁ。そういえば中也君とは最近飲んでいなかったな。
「うん、もちろん良いよ」
で、中也君の奢り?と自分でも図々しいのを自覚しながら聞いてみると、呆れたようにわかったよ、とオッケーをいただいた。
「広津と梶井ってやつも誘うけど良いか?」
「うん。良いけど、梶井さんってどんな人?怖くない?」
矮小な中也君や紳士的な広津さんで忘れがちだが、ここはポートマフィア。犯罪者の巣窟ということもあり、初対面の人は警戒してしまう。
「梶井は怖く、はねぇ。………ただ、何というか、ちょっと変わった奴ではあるかもな」
「え、いきなり銃弾ぶっ放したりしない?」
「手前はマフィアを何だと思ってんだ」
.
不安を抱えながら約束した酒屋へ向かった。大丈夫、いざとなったら中也君が助けてくれる。………いや、ちょっと見捨てられそう。よし、ヤバくなったら広津さんの後ろにくっついとこ。
酒屋に着き、店内に入ると、見覚えのある白髪と橙色の髪が。そして二人の間に茶髪のマッシュの人がいた。
後ろ姿だけしか見えないが、下駄や裾がボロボロの白衣やらを纏っていて、何というか、少し変わった雰囲気をしている。
「二人共、こんばんは」
「やあ、こんばんは。西園寺君」
「おう、やっと来たか」
チラリと梶井さんを盗み見る。さっきは後ろ姿しか見えてなかったので気がつかなかったが、彼は厚手のゴーグルをつけていた。
「初めまして。梶井さん、ですよね?」
「おお!君が宇宙大元帥が云っていた西園寺君か!」
お会いできて光栄だ!と私の手を両手で掴み、ブンブンと振った。………なんか、パワフルな人だな。
「ところで、ウチュウ何ちゃらスイって?」
「宇宙、大、元、帥だ。首領のことだよ!嗚呼、あの方は実に素晴らしい………。宇宙の理を完全に理解し、そしてその美しさを僕たち科学の使徒に示してくださった。あの方こそが宇宙の源そのものだ!」
うーン?つまるところ、宇宙
梶井さんは未だに首領の素晴らしさについて語っている。このマシンガントークはいつ終わるのだろうか。中也君にヘルプの目を向ける。マッハ20で目を逸らされた。
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橘たまき(プロフ) - キューブさん» コメントありがとうございます!できる限りキャラ崩壊や口調違いを起こさないように気を遣っていたので、そう言っていただけて嬉しいです! (12月9日 2時) (レス) id: e2eb5250a2 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - そのキャラを別に推してるわけではないがちゃんと理解してくれてる人の書く推し特有の良さ (12月9日 1時) (レス) @page4 id: 4a22970169 (このIDを非表示/違反報告)
橘たまき(プロフ) - 調べたのですが、合っているか不安なのでそちらからも確認お願いしますTwitterのIDは@kurono_hoshinoです (11月27日 17時) (レス) id: e2eb5250a2 (このIDを非表示/違反報告)
橘たまき(プロフ) - shizucuさん» コメントありがとうございます!応援嬉しいです。ちょうどTwitterをやっているので、そちらでよろしくお願いします! (11月27日 17時) (レス) id: e2eb5250a2 (このIDを非表示/違反報告)
shizucu - いつも見てます!!続きが楽しみです…!よければネッ友なりませんか!?もしDiscordやってましたら、shizucuで探していただけると嬉しいです!Twitterは@ShizucuYohanaです!よろしくお願いします! (11月27日 9時) (レス) id: 9a9cd12b71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘たまき | 作成日時:2023年11月26日 1時