我妻クン は 予約済み【我妻善逸】

____スキ ページ21

『ううん、そうだなぁ。炭治郎や禰豆子ちゃんや伊之助と同じくらい好きかな』






善逸「は？」




私がそう言うと善逸は顔色を変えた



『え？』





善逸「いや、は？」



『だってむいくんやさしいんだもん！禰豆子ちゃんはとにかく可愛いし、伊之助はなんだかんだ助けてくれるし、炭治郎は頼りになるし』




善逸「いやそういう事じゃなくてさ」




こいつバカなのか...？


そう言いながら頭をポリポリとかく善逸。


『何よ突然馬鹿って！』



善逸「...てか俺は？」




善逸「俺のことは!?嫌いなんですか!?」



いや顔近い近い近い



今日なんだかやたらと食いついてくるな


でも、そんなのも聞かなくたってわかるはずなのに。


『...嫌いだったらこんなにずっと一緒にいないから』



私がそういえば善逸の音は私がわかるくらい明るく弾んだ音に変わる。


あ、そういえばお団子！



『ねえ、善逸。お団子買っ...』


不意に顔をあげれば善逸の目がいつもと違うことに気がつく。


ああ、最悪だ。こうなってしまった善逸が私は苦手。


昔からそうだった、突然いつものヘタレからは考えられないほど無駄にかっこよくなる時があるのだ。




善逸「...嫌いじゃないんだ？なら...好き？」




あ...れれ？


さっきまでしていた可愛い音はどこへ行ったのやら


どんどん近づいてくる善逸に思わず1歩 また1歩と後ずさりしてしまう。



善逸の顔色を伺うと少し口角を上げて私の反応を楽しむかのように目を細めて笑っている。



...善逸のドSスイッチの入るタイミングは予測不可能だ



『ぜんいつ、落ち着いてよっ、』


そう言って善逸の胸を押すけどビクともしない



とうとう私は壁際まで追い詰められ、逃げ場がなくなってしまった。



善逸「ね、どうなの？」



『ひゃっ、耳元でわざわざ喋んなっ、』


善逸「へへ、可愛いね」



...こういう時の善逸はほんとにずるいと思う。



善逸「ね、俺のことどう思ってんの？」



善逸「ね、」



善逸「ねーえ」



耳元でずっと響く善逸の吐息混じりの甘い声に目をぎゅっと瞑って耐える。



...声、かっこよすぎるんだってば。



善逸「あーあ、やっぱり俺の事嫌いなんだ...」



ほらそうやってすぐいじわるする。



...ああもういい！言ってしまえ！



『ぜんいつはっ！』




善逸「んー？」




『...善逸はっ』




『...トクベツだからっ』

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