🎤先制 ページ24
テニス部🎤
私の好きな人は、夏頃、塾の先生に" お前黒すぎて見えないぞ "って揶揄されてしまうぐらい肌が焼けやすく、色黒なのだ。
テニス部という、太陽がさんさんと照らしてくる中の観覧になるにも関わらず、彼を見ようと女の子達がフェンスの近くにいることも多いようだ。
彼の友達から聞いた話なので私は実際に見たわけじゃないけど
私が水分を摂ることをつい忘れるからか、彼が心配性すぎるからなのかはさておき、きっとその二つなんだろう。彼は私が部活を見に来るのを良く思っていないらしい
「きんとき、きんときさん」
「……なんですか、Aさん」
「…きんときの部活してるとこ、見てみたいんだけど」
「だめ。Aってば水分補給忘れて倒れちゃいそうじゃん」
「うっ…と、摂るの忘れるのは否定できないけどさあ、倒れはしないってば!」
慌てて否定すると疑わしそうな目線のまま、座っている私を覗き込んできたきんとき
彼は、 はぁ と明らかなため息をついて私の肩に手を置いて置いたの
「ちゃんと防寒具付けて、冬だけど水分補給忘れずにするって約束できる?」
「!で、できる!」
「……俺が分かる位置にいてね」
「き、きんとき〜〜!」
渋っていた彼が、漸く承諾を出してくれたことの喜びの余りきんときに飛びついたのはここだけの話
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作者名:Himawari | 作成日時:2021年12月15日 18時