二。 ページ3
《引き続き七海side》
なるほど、あの奏者の中の誰か、、
全員男、いや、1人は華奢だ、肩はしっかりしてる
トランペット、ピアノ、ドラム、
あの三人のうちだ、
声を掛ければすぐわかるだろう
呪力は店に入った時より強くなった
強すぎて、充満しすぎて誰が呪術師なのかすらわからない状況、故意に呪力を上げているとしか思えない
ドラムのソロに入った時にそれは確信に変わった
ドラムソロの音を叩いた瞬間にパチっと小さく電気が自分の体に走った
それは音が大きくなるたびに電流は強くなりカクテルの入ったグラスを落として割ってしまった
そしてそのドラマーと目があった
‘’夕焼け色の右目“
「なーにやってんのさ七海、怖がったらあのコの思うツボだよ、」
縮まっていた体を起こして、立って、真っ直ぐに
そのドラマーの元にたった五条さんは
言い放った
「ちょっとツラ貸してくんない??」
ドラマーも顔を顰めてひらひら手を払って追い返そうとしていた
『Le garçon rentre à la maison et boit le lait de maman et dort.』
なにを言ってるかよく分からなかったがとにかく馬鹿にされたことは確かだ
絶対五条さんとこの人を会わせてはいけなかったことはわかった
「五条さん、ダメですここには一般人もいるんです。それにこの人だって、今は労働時間なんでしょう、話は時間外にしましょう、」
そう言って宥めるところっと五条さんは笑顔になった
「仕方ないから待ってあげる、逃げたら、、
承知しないからね?」
そう言ってドラマーを牽制すると
『S'il te plaît viens à la porte arrière quand la chanson est finie.Je vais te tuer.』
また訳のわからない言葉で、理解した、みたいなニュアンスだろうか、言い放って襟を正し、正確なリズムを刻み始めた
カウンターに戻るとウェイターが彼女がさっき、
『曲が終わったら裏口に来い』と言ったことを教えてくれた
最後の一言は教えてくれなかった。
・
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作者名:朗々 | 作成日時:2021年3月21日 22時