君、護、月になる。

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電車に揺られながら、まずは初対面の
2人の自己紹介。




玉「あ、ガヤの同僚の玉森 裕太って言います」

渉「太輔の親友の横尾です。
銀座でフランス料理店のオーナーやってます」

玉「え、今度行ってもいいですか！？」

渉「あ、是非是非。
名刺いいですか？」





わたとタマはどんどん会話が
弾んでいるようだけど、当の俺は不幸のドン底。



玉「なんでそんな元気ないのー？」

渉「太輔の運命の相手に会いに行くとこだったんだよなぁ」

玉「え、そんな人いたの！？」

藤「ちょっ、わたぁ！！」

玉「それは後で詳しく聞くとして
そろそろ着くよー」




タマには茶化されそうだったから
話さないつもりだったんだけどなぁ......。



玉「ここだよ〜」

渉「すっごい行列だね、この女の子達の中に
男３人で並ぶのキツいな」

藤「これも仕事だから！
わた、付き合って！」

渉「えぇぇぇ〜.....ま、しょうがないか」






キョロキョロしながら３人で
店の中へと足を踏み入れる。





女子高生がたくさん。
なんだか視線を感じるし、女子高生達がヒソヒソと
俺達を見て話している。




渉「やっぱ.....場違い？」

玉「いや、さっきさらっと聞こえたけど
かっこいいって言ってたけど」

藤「女子高生達にモテても嬉しくないけどね」






売り場の奥に、タマが提案してきた
ネーム入りリングの売り場があった。




昨今、ゲームセンターの景品でも
宝石が手に入るらしいから、きっと独自のルートで
安く石を仕入れて使っているんだろう。





''高いだけが宝石じゃない"



昨日タマが言っていた言葉の意味が
ようやく理解できた気がした。

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