travel.（LOVE）

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北「お会計が1500円になります！！.....はい、では今から
　 伺います！！はい、失礼します！！」





女性からの注文だった。



北「よしっ、できたっ.....配達行ってきまぁす！！」






出来上がった花束を抱えて店を出た。




北「えぇ、ここで渋滞かよ〜」




ショップが建ち並ぶこの辺りでは、道路が歩行者用に
改変されているため、正直車には不便。






北「えーっと.....あ、ここだっ、んしょっと....」




―ピンポーン.....




『はい？』

北「あ、先ほど注文いただきました花束をお持ちいたしました！！
　 フラワーショップ、Kis`flourです！！」

『あ、いま開けます！！』




女性の一人暮らしには少々高そうな部屋。




北「あ、どうも！！この度はご注文いただきありがとうございます！」

『こちらこそ、急な注文ですいません』

北「いえいえ、あ、お花どうしましょうか？」

『あぁ.....じゃリビングに運んでもらって』

北「かしこまりました！！失礼します」





女性特有のいい香りがする部屋だった。




物も綺麗に整頓されていて、きっと仕事も恋愛も
充実している人なのかな？








北「ではっ....失礼します！」

『またお願いしますね』

北「はい、いつでもお待ちしております！！」







静かに閉まった玄関。





忘れかけていた想いが溢れてしまった。



もぉ顔も見ることないと思っていたのに。





玄関の靴棚の上に置かれた写真立てには....





彼女と藤ヶ谷が映っていた。

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