クロトの微笑。

【19】女神の過去 ページ20

藤「わぁ、紅茶……？」

北「そうです。この教会の近くにある友達が喫茶店やってるんです。気に入ってくれると嬉しいな…///」


藤「……この教会の近く？」

山奥に？

北「そうです！紅茶専門店の喫茶で『Kis`cafe』っていうところです」


藤「へぇ〜、今度俺も一緒に行きたいな。」

北「はい！一緒に行きましょう！」


北山さんからのプレゼント。
すごく嬉しいな。


あ、そういえば……
ずっと気になっていたこと。


藤「あの……北山さんはどうして神父になろうと思ったんですか？しかもこんな山奥で……」



すると大きく目を見開く北山さん。


同時に朝食の用意をして
こちらへ向かっていたシスターが固まる。




一気に空気が変わった。
シーン……と静まる教会。




藤「……ぁ、ご、ごめんなさいっ！！変なことを聞いて……」


やばい、俺…北山さんに嫌われる！？


そう思って大きい声で謝った。


北「……いえ、藤ヶ谷さんには話そうかな…んふふ…」

悲しげな表情で
北山さんは言葉を発した。

シ「神父様！そんな、無理しなくても……」
慌てたシスターが北山さんの元へ駆け寄る。


北「いえ、藤ヶ谷さんにはボクのこと知って欲しいから……。でも、朝食を食べてからにしませんか？」


優しく微笑んで俺を見つめる北山さん。



藤「……あ、無理…しないでください…」

さっきの雰囲気で察した。
きっとこの女神には


何か俺以上の辛い過去があるんじゃないかと。



北「……んふふ、藤ヶ谷さん……ボクの過去、受け入れてくれますか？」


優しく微笑んでるけど
どこか儚げで今にも壊れそうな
危うさを感じた。





藤「……俺でよければ。教えてください。」



北「ありがとう……さて、朝ごはん食べましょ！」





シスターが用意してくれた朝食。


正直喉にあまり通らなかった。

北山さん。
あなたはどんな過去を抱えてるの……？

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