286話 ページ6
※暫く夢主の過去です。
『おい、志波遅い』〈当時12歳〉
志波「Aくんが早いんだよ〜!術式でビュンッ!って行っちゃうんだから!」
『車で行くより俺の方が早い』
志波「車ですぐ寝るくせに」
『潰すぞ』
志波「子供が潰すとか言っちゃいけません!」
日本人特有の黒髪に黒目のこの女は俺の専属の補助監督、
とは言っても、コイツは俺の家の分家にあたる奴で簡単に言うと俺の監視役だ。
だが…
志波「Aくん、任務終わったら何か食べに行こう!」
『家の奴らに怒られるだろ』
志波「バレなきゃいいんだよ」
『…真顔で言うな。知ってるけどお前中々ヤバいな』
志波「まぁ、呪術師なんてイカレてないとやっていけないからね!」
ニカッ!と笑うそいつの笑顔は明るくてどこか暖かい、まるで陽だまりにいるようだった。それに初めてあった時点で分かったことがある。
コイツは人を超が付くほどの善人。人を恨めない、恨むことが出来ない。
上司がミスをしても、自分の何かに原因があったのだと思ってしまう奴だった。
昔の話だが俺が術式の使い過ぎで倒れてしまった時も俺の体調管理をしていなかった自分のせいだと俺の家の奴らに頭を垂れていたらしい。
そもそも、外に出して早々俺を呪霊を祓う道具として大量に任務寄越してた奴に何土下座してんだよ。
奴の所に行ってみると殴られたのか、頬にガーゼを張ったアイツがヘラっと笑って俺を迎えた。
『それ…』
志波「あ、これ?少し赤くなってるだけで大丈夫だよ!」
『どこが大丈夫なんだよ!、びょ、病院行くぞ!!』
志波「そんなに重症じゃないよ?!骨折れてるとかないから!
本当に大丈夫だよ。だって、私はいつもAくんに振り回されなれてるからね!これくらいへっちゃらだよ!」
『俺別に志波のこと物理的に振り回してねぇよ…』
志波「とりあえず、大丈夫だよ!心臓は動いてるし、人間生きてたらどうにでもなるよ!!」
『…本当に大丈夫なんだろうな』
志波「私が嘘ついたことある?」
『…ゴーヤ美味いって言ったのに全然美味しくなかった』
志波「美味しいでしょ!ゴーヤ!」
『苦すぎんだよ!!』
志波「おこちゃまめっ!」
志波とバカやってる時が一番楽しかった。
唯一、俺が生きてるという感じがした。
この時だけ、外に出られて良かったと思った。
初めて俺の手と繋いでくれた手の主を守りたいと決めた。
「目障りだな」
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (4月27日 21時) (レス) @page19 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
母なる者 - この作品ってもう更新されないんですか? (2022年9月3日 21時) (レス) @page19 id: 35e572f336 (このIDを非表示/違反報告)
男梅 - 更新頑張ってください。応援してます。 (2022年8月21日 21時) (レス) @page19 id: 0f1b85dce0 (このIDを非表示/違反報告)
にわひよ - おぉぉぉ!!!更新されてるぅ!!!男主の領域展開…!!!カッコいいですね!更新、頑張ってください!!! (2022年8月8日 14時) (レス) @page17 id: b312fb6077 (このIDを非表示/違反報告)
アカデミア合格者 - とても面白いです。更新頑張ってください。 (2022年7月21日 17時) (レス) @page15 id: ead6c502ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャチとクジラのハーフになりたい人 | 作成日時:2021年10月12日 15時