155話 ページ22
ジャミル「昨日の夜、
俺はカリムに頼まれて調理室で夜食の羊肉の揚げ饅頭を作っていた」
カリム「ジャミルの作る揚げ饅頭、ほんっとに美味いんだ!今度お前らも食いにこいよ」
ジャミル「カリム、話の腰をおるな」
カリム「あ、悪い、悪い」
何その名前からして美味そうな料理。
いいなぁ、今度教えてもらお
ジャミル「具材を細く刻んでいた時に何故か手元が狂って手を傷つけてしまった」
カリム「ジャミルの包丁さばきはウチのコック長も舌を巻くレベルなんだぜ?
マジフトの練習で疲れてたのか?」
ジャミル「いや。俺はその程度で手元を狂わせたりしない。
だけど、調理中に一瞬、意識が遠くなったような感覚があった」
『目眩か何かですか?』
ジャミル「殆どの奴らはそう思うだろうが……俺にはあの感覚に少し覚えがある。
おそらく、ユニーク魔法の一種だ」
やっぱり、誰かが狙ってやっていた犯行だった。
リドル先輩やスカラビアの副寮長のバイパー先輩までも怪我をさせるってことはかなりの手練れ。
厄介なことになりそうだ。
いや、もう厄介なことにはなってるんだけどね?
カリム「そっか、ジャミルのユニーク魔法はふぁっフガフガ!」
カリム先輩が何かを言いかけた時バイパー先輩が口を塞いだ。
ん?バイパー先輩のユニーク魔法?
カリム「ぷはっ!なんで口塞ぐんだよ」
ジャミル「今は俺の話はいいから。
とにかく、犯人が使ったのは相手の行動を制御できるような魔法だと思う」
ケイト「なるほどね〜。だから目撃者的には本人の不注意にしか見えなかったってことか」
リドル「もしそれが一瞬のことなら、被害者自身も自分の不注意か操られたか判別がつかないかもしれない。ボクも階段から落ちた時、無理矢理操られたような感覚はなかった」
ケイト「ってか、そんな魔法……犯人を探すの無理ゲーじゃん。どうする?」
確かに。この学園全員のユニーク魔法を調べる事なんてできない。
しかも、ユニーク魔法を持ってない人もいるかもしれないからかなりの数を調べることになる。
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作者名:オルガ | 作成日時:2021年1月16日 2時