と ページ4
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「Aさん」
『んー?』
昼休み、お弁当を食べてる最中名前を呼ばれる。
北くんの方を振り向いても特に何も無く、
私は黙って見つめられる。
『なに、お弁当はあげないよ』
気まずくなって咄嗟に出た言葉
食い意地張ってるみたいでちょっと恥ずかしい。
「なんか、」
ようやく喋ったと思えば、君は恥ずかしそうに下を向いて
「良い天気やなと思って。伝えたくなった」
そう言われて、窓越しから空を見上げる
たしかに今日は快晴で、
『ほんとだ、お日様も出てる。
暖かそう、北くんの笑顔みたい。』
そんなお日様みたいな北くんの顔が見たくなって
『ねぇ、北くん、』
「Aさんの方が、いつも温かいで。」
振り向いた先にあったのは
温かい笑顔でも
真剣な表情でもない
林檎みたいに真っ赤なお顔。
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作者名:もものすけ | 作成日時:2024年3月7日 1時