冷たい心【鬼滅の刃】

冷たい４７ ページ49

「珍しいじゃねぇか、お前からくるなんて」


「んー、ちょっと君に用があるんだ」


俺に？と首を傾げた元柱 宇随天元

天元自身、Aからくるなんて思わなかったし何より自分は恨まれているから

「天元」

「…なんだ」

「…僕はもうあの頃のこと根に持ってないよ」

「…俺はお前にひどいこと言ったのにか？」

「それは僕だって同じだよ、ひどいこと沢山言ってごめんね」

「なんでお前が謝るんだよ！俺の方こそ本当すまなかった」

天元は深く頭を下げた

Aは顔をあげるよう天元に言う


「じゃあ僕のお願い聞いてくれる？」


「お願い？」

「うん」









「そんなの納得いかねぇ！！」

Aのお願いの内容を聞いた天元は反対した

「…天元しか頼めないんだよ、わかって欲しい」

「わからねぇよ！なんでお前はそうやって…」

天元の片眼から涙が出てきた

「…不死川のことどうするんだよ」

「だから天元にお願いしてんじゃん」

「俺は嫌なんだよ…俺より若い奴らが死ぬことが…」

「…やっぱり天元は優しいね」

Aは天元に話して良かったと思った

「考え直さねぇのか？」

「うん、自分で決めたんだ」

「…そういうところ親父さんにそっくりだな」

「それ誉め言葉だね」



Aは空を見上げてこう言った



「この世界はありとあらゆるものが美しい、それを守るためなら僕は何だってやる」


たとえ自分の体が不自由になっても

守りたいものがある

その為に刀を握り戦う



「鬼がいるこの世を終わらせる」


Aの言葉を聞いた天元は「わかった」と受け入れた


「じゃあ俺からの頼みも聞け」

「…なんだい？」

「…無理をするな」

天元はあえて生きて帰ってこいとは言わなかった

いや、言えなかったのだ

「…わかった」

天元の言葉を理解したAは笑って答えた

冷たい***→←冷たい４６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す