冷たい４２ ページ44
「…やあ、そろそろ来ると思ってたよ」
「…………」
雪が降るこの頃
僕の屋敷に現れたのは風柱 不死川実弥
毎日、ここに来ては僕の様子を見て来てくれた
「…………寒かったでしょ？上がりなよ」
僕は実弥に部屋を通す
お茶を出し僕は実弥に話しかけた
「もうすぐ柱稽古だね」
「…ああ」
「…これから大変になるね」
「…………」
「…………どうしたの？」
「…お前から呼ばれるとは思わなかった、何かあったんかァ？」
そう、今回は僕が実弥を呼んだのだ
あんなに拒んでいたのに、あんなにひどいこと言ったのに
それなのに実弥は来てくれた
ただ会いたくて、会いたくて…
ただ僕のわがままを聞いてくれた
「…………特に何もないよ」
「…………」
「そんな顔しないでよ、…………本当に何もないよ、…ただ、君と一緒にいたいだけだよ」
「…は？」
間抜けな顔をした実弥を見て僕は思わず笑った
その後は自分の気持ちを言った
「…………実弥は僕のこと好き？」
「…………いきなりなんだ」
「………お願い、答えて」
「…………ああ、好きだ」
「…………そっか」
なんだ？と表情を出していた実弥
僕は懐からあの簪をだした
「…これ、覚えてる？」
初めてもらった簪の頃、簪を贈る意味の話をした頃、簪を投げた頃…………
「あの時は実弥が僕のこと信じてくれなかった時、これを捨てようかと思った…………けど捨てられなかった」
「…………」
「…僕もね、まだ実弥のことが…っ！？」
途中で実弥に抱き締められた
「…実…弥？」
「それ、本当か？」
「…………うん」
暖かい、あの頃に戻ったことを思い出す
「僕、実弥に沢山ひどいこと言って沢山傷つけて…都合がいいってわかっているけど…僕が辛い時、泣いている時…ずっとそばにいてくれたから…僕はまた君に救われた」
「…っ」
「…………また君を好きになってもいい？」
その言葉を聞いた実弥は強く僕を抱き締めた
「…俺の方こそ、またお前の側にいていいのか？」
「…実弥だからいいんだよ、沢山ひどいことしてごめんね…」
「俺もお前を傷つけてすまねェ、もう絶対に離さねぇから！」
「…ありがとう」
これで僕達は和解した
その後はそのまま二人で静かに泣いて笑った
…ただ、僕は実弥にある事を隠したまま
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アマリス(プロフ) - 柱……ハハッ！もう笑うしかないわ！…最低 (2021年9月9日 15時) (
レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
yu - スゴイ感動して涙でた (2020年9月20日 12時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - あぁぁぁ神作品！更新頑張ってください、これからも応援してます！ (2020年9月13日 19時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
霊夢たん！ - も、もう涙がぁぁぁぁぁぁ(´；Д；`)！更新頑張ってください！めちゃ応援してます！ (2020年8月10日 19時) (レス) id: 196d7d8985 (このIDを非表示/違反報告)
魔朝 - ありがとう、杏寿朗。...かっこよすぎか。応援してます!!更新ファイトです!! (2020年8月5日 18時) (レス) id: bb2e8e41b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サキ | 作成日時：2020年7月22日 11時
