冷たい38 ページ40
今日は父の命日
水が入った手桶に花束を持っていく
あれから6年の月日がたったと実感がした
父の墓につくと先客がいた
岩柱 悲鳴嶼行冥と
その弟子 不死川玄弥だった
「……なにしてんです?」
僕が後ろから声をかけたら玄弥は驚いて振り向いたが行冥さんはゆっくりと振り向いた
「…墓参りだ」
「…貴方だったんですね、僕より先に父の墓に花や線香をあげたのを」
「…白登さんには色々と世話になったからな」
お父さんは行冥さんが柱になったとき気にかけていた
それとすごいと言っていた
『盲目でありながら周りの状況を感知して鬼狩りをしている、彼はすごい、俺も頑張らないとな!』
僕は持っていた花を備え線香をあげて手を合わせる
行冥さんと玄弥も一緒に手をあわせてくれた
「…………父はよく行冥さんのことすごいと言っていました」
「…そうか」
「自分も負けられないと………」
「…………」
「あ、あの!」
玄弥が僕に話しかけてきた
「どうか!兄貴と悲鳴嶼さんのこと許してください!他の柱達とも!俺の勝手ですいませんが………皆、白登さんとまた…「玄弥」!」
行冥さんが玄弥を止めた
「やめなさい、私は謝っても許されないことをした………死んでもそれは変わらない」
行冥さんの目に涙が流れた
この人はとても涙脆い
玄弥が「すいません」と小さく言った
「………僕はまだ皆を信じることができない」
ぽつりと僕は二人に言った
「確かにひどいことを言われて信じてもらえなくなって黒羽の言葉を信じてしまった皆をまだ許すことができない………けど、いつまでも過去のことを気にしてたら僕は前に進めないって思っている」
「…………」
「それに皆が………柱達がちゃんと今の僕を見てくれるから…………僕も今皆とちゃんと向き合おうと思う」
「っ!…………それじゃ!」
「…………まだ時間がかかると思うけど皆を信じてみたいって思う」
玄弥の表情は安心したのかほっとした感じだ
行冥さんにいたっては泣いていた
「今日はお二方、父の為にありがとうございます」
僕は二人に頭を下げてお礼を言った
帰り道
さっき行冥さんと玄弥に言ったことを思い出した
言ったことに後悔はなかった
信じるのが怖いが信じてみたい
「…………僕はまだ弱い、強くなってもう他の人を悲しい思いはさせないから………みててねお父さん」
僕は空を見上げそう呟いた
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アマリス(プロフ) - 柱……ハハッ!もう笑うしかないわ!…最低 (2021年9月9日 15時) (レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
yu - スゴイ感動して涙でた (2020年9月20日 12時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - あぁぁぁ神作品!更新頑張ってください、これからも応援してます! (2020年9月13日 19時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
霊夢たん! - も、もう涙がぁぁぁぁぁぁ(´;Д;`)!更新頑張ってください!めちゃ応援してます! (2020年8月10日 19時) (レス) id: 196d7d8985 (このIDを非表示/違反報告)
魔朝 - ありがとう、杏寿朗。...かっこよすぎか。応援してます!!更新ファイトです!! (2020年8月5日 18時) (レス) id: bb2e8e41b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サキ | 作成日時:2020年7月22日 11時