冷たい30 ページ32
「あ…………あぁ………」
なんで、なんで!!
なんで腹を突かれてるの…………杏寿郎!
「あぁあぁああ!!!杏寿郎!!!」
「死んでしまうぞ杏寿郎!鬼になれ!なると言え!!」
杏寿郎は猗窩座の言葉を聞かずに頚を目掛けて刀を振るう
対抗しようと猗窩座は空いている拳を振るうが杏寿郎が受け止めた
杏寿郎がこんなにやっているのに
僕はその場で動けないでいた
(動け!動けよ!!)
夜明けが近いか猗窩座は焦って両腕を切り落とし地を上がって逃げた
シュ
猗窩座目掛けて竈門は刀を投げた
刀は猗窩座の胸を貫いた
「逃げるな!卑怯者!逃げるなぁ!!」
竈門は猗窩座に言った
「お前の負けた!煉獄さんとAさんの勝ちだ!二人は誰も死なさなかった!!戦い抜いた!守りきったんだ!!ああああああああ!!!」
「………そう叫ぶんじゃない」
はっとして杏寿郎のところへ向かう
「杏寿郎!!待ってて今………」
雪の呼吸 漆ノ型 雪の………
「やめるんだ、A」
杏寿郎が止めた
「やだ………杏寿郎………嫌だ!なんで僕を庇った!!…なんでだよ!!」
「………俺は君をあの時守ってやれなかった」
「………」
「俺はあの時後悔した、だから今度は必ず守ると決めてたんだ………竈門少年、猪頭少年、黄色少年少し話をしよう」
「煉獄さん………もう…」
「…俺はもう死ぬ、話したい事があるから」
弟と父に伝言を
杏寿郎は三人にもっと強くなり鬼殺隊の柱となり支えていけと
竈門にはヒノカミ神楽については家を訪ねてみてと
胸を張って生きろと……
「それから…A」
最後は僕に何か言おうとする杏寿郎
「…俺は…君と一緒に過ごせて楽しかった、Aと幼馴染みで良かった、…………君は強い、もっと自分に素直になって生きて欲しい」
ポロポロと涙が出てくる
「…………杏寿郎……ごめん、僕…いっぱいひどいこと言って…………」
「…………俺の方こそすまなかった…俺は君を守れて良かった、俺のことは気にしないで欲しい…俺は君の幸せを願う…………」
そう言って杏寿郎は笑って息を引き取った
「…………杏寿郎?…………寝てるの?…ねぇ…起きてよ…………」
ガクンとした杏寿郎の体を少し揺さぶり名前を呼ぶ
「…杏寿郎…杏寿郎てば!!…………やだ、嫌だ!!杏寿郎!!!」
「Aさん!」
猪と竈門が僕を止めた
「う、うわあああああああ!!!」
僕は守れなかった
仲間を…………守れなかった
265人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アマリス(プロフ) - 柱……ハハッ!もう笑うしかないわ!…最低 (2021年9月9日 15時) (レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
yu - スゴイ感動して涙でた (2020年9月20日 12時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - あぁぁぁ神作品!更新頑張ってください、これからも応援してます! (2020年9月13日 19時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
霊夢たん! - も、もう涙がぁぁぁぁぁぁ(´;Д;`)!更新頑張ってください!めちゃ応援してます! (2020年8月10日 19時) (レス) id: 196d7d8985 (このIDを非表示/違反報告)
魔朝 - ありがとう、杏寿朗。...かっこよすぎか。応援してます!!更新ファイトです!! (2020年8月5日 18時) (レス) id: bb2e8e41b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サキ | 作成日時:2020年7月22日 11時