22.お風呂上がり ページ22
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お風呂上がりにドライヤーで髪の毛を乾かし、軽く化粧水をつけてリビングへ向かった。
「�眞呂気鵝△�風呂ありがとうございました。」
「体温まった？」
はい、お陰様で！
と呟くと�眞呂気鵑�安心したように
「良かったー」と笑った。
ふとリビングのソファに目をやると、
アイマスクをして寝ている松村さんの姿。
「北斗ー、風呂空いてるぞ」
�眞呂気鵑肋沼爾気鵑諒�に視線は向けずにそう言うとリビングから出ていった。
喉が乾いていた私はそんな寝ている彼に対して特に気にすることなく、共同の冷蔵庫を開けてペットボトルの水をグビグビと飲んだ。
「くうー、」
お風呂上がりに飲む水ってどうしてこんなに美味しいんだろう。
幸せだーって思いながら冷蔵庫のドアを閉めると、
「わっ！！」
目の前にはさっきまでソファでアイマスクをして寝ていたはずの松村さん。
いつのまにいたの？！
物音とか全然しなかったからビックリ。
松村さんは私に何を言うわけでもなくずっと黙って私の顔をジーッと見ている。
「あ....私、邪魔ですね。退きます」
彼の視線から逃げるように
その場から離れようとするとぎゅっと手首を掴まれる。
「お前ってさ、雨好き？」
「.....へ？」
いきなり手首を掴まれて話しかけられたかと思えばそんな事を聞かれるもんだから自分でも聞いたことがないくらいの情けない声が出てしまった。
よく見たら松村さん…ほんのり顔が赤くなってる。
もしかしてお酒呑んできたのかな？
「雨は嫌いですよ、濡れると冷たいですから」
当たり前のことを言ってみた。
だって今日で雨が嫌なのはより分かったし、
まぁ京本さんとの相合傘はちょっとドキドキしてしまったけど。
「...ったのにな」
「え、なんか言いました？」
私そう聞き返した時にはもう松村さんに掴まれていた手首は離されていた。
「いや、なんでもない」
そう言ってすぐ視線を逸らされたけど、
一瞬だけ見せた松村さんの表情はどこか寂しそうだった。
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作者名：つくね
| 作成日時：2021年5月26日 15時
