りょうかたおもい２ M.I

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「何食べたい？」


「んー、昨日優美とまわった時に食べれなかったのがいいな。

校舎内にも美味しそうなのいっぱいあったよね。



…瑞稀くんは？」



「…野菜入ってなければ何でもいいよ。」









…意外。






彼は野菜が食べられないらしい。









好き嫌いはいいことではないけど野菜が食べられないなんて子供みたいでかわいい、って思っちゃうのはフィルターがかかってるから仕方がない。









「じゃあとりあえず豚串買ってこようよ。


クラスの売上に貢献しよう！」


「そうだね。」
















―そして、彼と他のクラスをまわってわかったこと。









『はい瑞稀、野菜たっぷりにしといたよ〜。』


「バカ、俺野菜抜きでって言ったじゃん！」




『瑞稀ウチのクラスの100個買ってって！』


「無理。」




『瑞稀先輩、俺のクラスのゲームやってってくださいよ！』


「あー悪い、時間ないんだよね。」









校舎内にいても校舎外にいてもとにかく声をかけられる。









しかも私達と同じ3年生から後輩まで様々で、要するに友達が多くて人気者みたいだ。









「やっぱりすごいね、瑞稀くん。」


「何が？」









やっぱり人気者なんだ、と実感すると今こうやって柔らかく笑う彼の隣を歩いてることが余計信じられない。









『あ、瑞稀先輩、お化け屋敷入りませんか？』









―嫌な予感がする。

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