りょうかたおもい２ M.I

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次の日、事件は起こった。









『じゃあ、75ページから隣の人と読んでください。』









その古文の先生の声に瑞稀くんの方を見てペアワークをしようとしたけれど…









「寝てる…」









瑞稀くんは机に伏せて寝ていた。









『井上くん、起きて』








先生にそう言われ起きたもののまだ眠いのかぼーっとしていてこっちを見ない。









…どうすればいいんだろう。









私の心の状態的に前みたいに気軽に話しかけることはできない。









1人悶々と考えているとやっと教科書を持ってこっちを見た瑞稀くんと目が合った。









「…あ、」









あ、ペアワークやる？って聞きたかったのに言う前に教科書を置いた瑞稀くんは顔をふいっと背けてまた机に伏せた。









…ドクンと心臓が嫌な音を立てる。







…今、何が起こった？









凍りつく思考の中必死に考える。











もしかしたらまだ眠かっただけかもしれない、大丈夫だ、そう自分に言い聞かせるも、その後の英語の授業でも同じことが起こった。









さすがに2回も同じことが起こると落ち込む。









…それに、瑞稀くんの目がすごく怖かった。









なんというか、冷たいような怒ってるような目。









そんな目を向けられて普通でいられるわけもなく、私自身も気持ちが冷めていくのを感じた。

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