りょうかたおもい２ M.I

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「瑞稀がAちゃんといるより他の女子といる方が楽しいってことは絶対ない。」









はっきりと言い切った涼くんにまた涙が引っ込む。









「…ど、どういうこと？」



「え？それは俺からは言えないなー。」









どうやら教えてくれないらしい涼くんは自分で考えてみたら？と言って、あ、そういえば、と呟いた。









「なに？」



「んー？Aちゃんって意外と泣き虫だよねって思って。」









さっきまでの慰めるような優しい顔とは打って変わってニヤニヤとからかうようにこっちを見る涼くんに顔が熱くなる。









でも、









「確かに最近よく泣いてる気がする…


こんなにすぐ泣く人じゃなかったはずなのに。」









大体私がすぐ泣く女子が嫌だから自分は絶対そんな女子にはなりたくないって思ってたし。









「まあ、それだけ瑞稀のことが好きってことなんじゃない？」


「…っわ！やめてよ！」









よしよし、と言う優しい顔とは正反対に涼くんの手は私の髪の毛を容赦なく崩す。









「撫でてるだけじゃん。」


「これは撫でてるって言わないよ！」









涼くんと言い合ってるうちにさっきまでの憂鬱な気持ちは忘れていつの間にか私も笑顔になっていた。









「そう、それ、Aちゃんは笑ってなよ。

そっちの方がいいよ？」









そう言って笑う彼の顔はまた優しい表情で。









「…涼くん。」


「んー？」


「いつもありがとね。」


「何それ。父の日みたいなんですけど。」

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