ワケが１１個 ページ12
瞳｢...いいわ。1度受けたんですもの。最後までやらせていただくわ。...ただし、あくまで形式上の恋人。私には一切手を出さないようにして頂くわ。｣
瞳｢貴方もまさか、私に恋愛感情があるワケじゃないでしょう？｣
昴｢あぁ、わかった。お前が“本当に”の恋人になるまで手は出さない。｣
瞳｢なら一生手を出されなくて済むってことね。｣
...結構ズバズバ言うなぁ、瞳。
一生手を出されないって...それって昴と恋人になることはない。と言ってるようなもの。
......瞳は、ほかの女の子と違う。
きっと、心のどこかでほっとしてる。
昴｢明日から楽しみだな。瞳｣
瞳｢...そうですね、会長。｣
そう言い、瞳は生徒会室から出て行った。
......なんか、肩の力が一気に抜けた。
『ねー、』
私は頬杖をつきながら昴を見て言った。
『さっきからずぅっとおもってたんだけどさぁ？昴って、瞳のこと好きなの？』
奏｢ｺﾞﾎｯ!｣
......なんかカナ兄がむせてたけど、無視しよ。
昴｢さぁ...どうだろうな？｣
昴はニヤッとして言った。
優斗｢Aちゃん。そこ、あんまり追求しない方がいいと思う...｣ﾎﾞｿｯ
優斗が私の耳元でﾎﾞｿｯ言った。
『ふーん...。』
『＿＿＿＿あっ！』
ﾋﾞｸｯ!
そう効果音がつきそうなくらい体を揺らした優斗。
...そんなにビックリしなくても...。
優斗｢Aちゃん？ど、どうしたの？｣
『さっきからずっと何かが引っかかってる気がしたんだけどこれだ！昴！瞳の送迎係、どうするの？』
昴｢あー...、じゃあ綾で。｣
綾｢じゃあってなんだよ！｣
奏｢まぁまぁ、落ち着いて〜。とりあえず、送迎係は綾ってことで〜｣
綾｢だから、なんでだよ！｣
『あーあーあー！うるさいっ！綾が送迎係ね！』
綾は諦めたようで、“もうそれでいい...”と呟いていた。
『じゃあ、綾は護衛兼送迎係。私と優斗は、瞳がここに来ないって言った時に連れてくる係。カナ兄と昴と陽平は......、なんかして。』
優斗はりょーかいっと言って、敬礼のポーズをした。
奏｢俺達めっちゃ適当じゃねぇか〜｣
『しっ、仕方ないじゃん。何もすることがないんだから。』
シーン............
え、なんで誰も何も言わないの？
『＿＿＿＿よし、じゃあ陵は明日よろしくね！』
私は立ち上がってバッグを持った。
奏｢帰んのか〜？｣
『うん。じゃあ、皆ばいばい！』
私とカナ兄は生徒会室から出た。
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作者名：小林 | 作成日時：2018年10月20日 14時
