【文スト】大学行こうとしたら人にぶつかって、謝ろうと振り返ったら横浜のド真ん中で(゜ω゜)!?ってなってます【トリップ】 (ページ32)

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三十一話：貴「途中で敦君side終わるけど、メタい話をするとそこから原作と同じになるので、私に目線が戻ってまーす」ページ32

地面を蹴り、芥川から距離を取る。
後ろを振り返ると、僕達が居た所の地面が、抉れて無くなっていた。

芥「僕の『羅生門』は悪食。凡るモノを喰らう……次は脚だ」

どうする、どうすればいい？
……今は取り敢えず

ちらりと横の谷崎さんを見ると、けほっと血を吐いていた。
良かった、まだ息がある……

中「ナオミさんは、谷崎さんの怪我をお願いします。出来ますか？」

ナ「え、えぇ……皆月さんから、色々預かってますので大丈夫です。敦さんは？」

中「僕は……」

国木田さんの言葉を思い出していた。

『今日から探偵社が一隅。社の看板を、汚す真似はするな』

今、動けるのは僕だけだ。
前を見ると、芥川と樋口さんが落とした銃が見えた。

──よし

中「うわあああああぁぁぁぁ！」

ナ「敦さん！？」

覚悟を決め、叫びながら芥川の方へと走って行った。

・・・
・・
・

今ごろ大変なんだろうなぁ

なんて思いながら、引き続き国木田さんから、書類の書き方や提出についてのこと等を聞いていると

社「皆月、少し善いか」

社長さんに呼ばれた。
国木田さんの顔を見ると「行ってこい」と頷いていた。

貴「はい、大丈夫です。何でしょうか」

社「此方へ」

ここだと話しにくい内容なのだろうか、社長室へと案内された。
わーぉ……社長室めっちゃひろい……

きょろきょろしていると、社長さんが口を開いた。

社「何か、必要な物は無いか」

貴「必要な物……ですか？」

意味が分からず、かくりと首を傾げる。

社「貴女の異能は『未来を見て選ぶ』能力だったな。であれば、装備品や道具等が有れば、選択肢が増えるのではないか？」

あー、そう言う意味か……

貴「……そうですね」

手元に何も無いのと、何かがあるのとでは、選択肢は全く異なる。

例えば、目の前で太宰さんが首を吊っていた場合、手元にハサミがある時は『ヒモを切る』と言う選択肢が出てくるが、ハサミが無ければ当然、その選択肢は出てこない。(ヘンな例えだったな……ごめん太宰さん(^Д^)←

そう考えたら、いろいろ道具を持っていた方がいいのだろうけど……
困ったことに、これといった物が思いつかない。

ぐるぐる悩んでいると、社長さんが声をかけてくれた。

社「直ぐでなくとも、思い付いたら云うと善い」

貴「はい……ありがとうござ」

その時、あるモノが頭に浮かんだ