Avec la douleur vient le force.５ (ページ36)

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ウロウロページ36

月島
『そこで遊んでる時に
一人の男の子に会ったの
向こうはなにも知らないし覚えてないし
私も忘れてたんだけど
公園行ったら思い出したの』

大野
「で？」

月島
『で、その子ね
よくあそこの屋根のあるとこに居た
最初、寝転がってるし
寝てるのかと思って近付いたら
やっぱり寝てて
風邪ひいちゃうんじゃないかって心配になって
家にひざ掛け、取りに帰ったの』

大野
「うん」

月島
『そしたらその子
もう居なくて帰っちゃってた
次の日
また会えないかなって
用もないのに公園行ったの
やっぱり居なくて
幻だったのかなって思ってた』

大野
「うん」

月島
『あの日から何度も何度も行ったの
でも会えたのは一度だけ
あと引越しの時』

大野
「引っ越し？」

月島
『そう、引っ越す日
諦めきれなくて最後にもう一度だけ行ったの』

大野
「会えたの？」

月島
『会えた
ベンチじゃなくて
木の後ろに居て最初、分かんなかったけど
ぐるぐる同じとこウロウロしてたから
木の後ろに居るのに気付いたの』

大野
「そんな諦められなかったんだww」

月島
『そう、変だよねww
でもなんか会いたかったの、その子に
会って、何話すかも知らないのに
話しかけられなくて
遠くからずっと見てたの、その子の事』

大野
「ずっと？」

月島
『ずっと
見られてるその子が私に気付いて
話しかけてくれたの』