完璧な奥さん２

＊ ページ21

葛葉
「足」

『ん？』

葛葉
「足ぶらぶらさせんな、気になる」

『だって暇だもん』

葛葉
「........ゲームでも見てる？」

『それも暇じゃん』

葛葉
「やるっつったってお前出来ねぇし
見てるしかなくね？」

『なら見てる』

葛葉
「了解」



















画面の中で戦う人たち
時たまあぁーーとか、耳元で叫ぶからその度に驚く
デスクトップよりマシかとゲームが終わるまで
じっと目の前の画面を見ていた
時折、これ面白い？等と聞くも
ん〜しか返事が返ってこないから質問するのも諦めた
こんな事ならケータイを持ってくればよかった
すぐ解放されると思っていた私は
ケータイをリビングに置いてきてしまっていた



















『ケータイ取りに行きたい』

葛葉
「今無理
ってかケータイでなにすんの？」

『........なにも』

葛葉
「じゃあいらねーじゃん」



















どうしよう....
抜け出す口実がなくなってしまった
ゲームをやり始めたら時間が長くなってしまう
なんとか気をゲームから逸らさないとと
私は行動を起こそうとした

まず葛葉が好きなものを考えてみた
ゲーム、甘い物ぐらいしかすぐには思いつかず
また頭を悩ませた
なにか....なにか好きなもの....
ひとつ思い浮かんだが
それをするのはすごく恥ずかしかった
でもそれをしたら絶対にゲームは終わる
ったらここから解放される
やってすぐ逃げればいい
よしっとひとり気合いを入れた

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