最終話 ページ42
「んじゃ、俺たちも行きますか」
隠神さんが店の前にチェーンを付ける。
「公園に寄って行きたいんですけどいいですか」
『あ、待って』
私が言えば不思議な顔で見る2人。
『そんな所にいないでこっち来なよ』
私が声をかければ電柱の影から素早く近づいてくる。
「紺、丁度よかった」
「し、四国へ行くそうだな。紺も行く」
「紺すごい。何故俺たちが四国へ向かうとわかったの?」
夏羽くんの問いに紺ちゃんがギクリと体を揺らす。
「お前さては飯生に言われて来たな?」
「そっそんな事はない!」
焦りすぎて逆にバレバレ。こういうところがあのババアにつけ込まれるんだろうなと思う。
「良いですか?」
「お前がいいならいいよ。旅費は稲荷に請求しよう」
嬉しいのか、尻尾が揺れている。
「尻尾は隠せよ?」
隠神さんに言われてサッと尻尾を隠す。
「よし、行くか」
4人で歩き始める。キャリーケースまで使っての任務はどれくらいだろう、と思い出す。
(…いや、最近あったな。ていうか、私は働きすぎでは?)
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作者名:魅館2 | 作成日時:2021年2月7日 14時